小食少女





「…どうしよう…なんかお腹一杯で……」

目の前の彼女は豆腐定食を半分残していた

「おばちゃんに叱られる…」
困り顔の彼女に当然のごとく私は言うのだ

「良ければ私が貰うけど?」
くのたま五年の鈴田さんは八の幼なじみで最近、実習を一緒に組んだりするようになってからよく話すようになり、こうやって昼食を共にするのもまだ少ないが何回かあった。


そういえば彼女と食事すると、必ずと言って良いほどだが私は彼女の残した物を食べている。



女の子だからだろうか?だからあんなに食が細いのだろうか?



午後の授業で使った火薬を片付けて、倉庫を閉めようとした時だった。

「………なの……」
「……へい……よ」

近くで、いや倉庫の裏から話声がする


「(あれは…八と…鈴田さん…)」

何故か隠れて聞いている自分に疑問だ

それに八と楽しそうに話している鈴田さんの笑顔に何故か胸が締め付けられたような気分になってる自分がいる


「しっかし、お前わかりやすいぞ?」
「そんな事ないわよ。普段の私の事知らないじゃない」
「んー確かに…お前一年のしんべエより食うもんな」


何を言っているんだ?

鈴田さんは小食で……


「いやーまぁ逆に久々知君の前で大食いな所出さなくて良かったといえば良かったかも…どーしても好きな人の前だと緊張して全く食べれないのよね…」

苦笑混じりに笑って彼女と八は別れた



私が行く方向は決まっている


彼女に会って言わなくてはならない


さっき気付いてしまった君への気持ちを。




END



後書き
初忍たまドリで初久々知
豆腐小僧にやられました。つか五年!上級生!やばいw

ドリは見事に撃沈
名前変換あんまないし甘くない…
頑張ります!


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