お兄ちゃんと一緒

「出かけるぞ。」
「………は?」

今日は休息日。
しっかり体を休めろというカントクのお言葉通り、皆が思い思いの時間を過ごしていた。
バスケがしたいとうずうずする面々は、それぞれ保護者たちに釘を刺されて
部屋でぶすくれながらもやる事を探しているようだった。

湊も、珍しく仕事はなく。
洗濯や掃除も、暇だからと何人かが代わってくれた。
折角だからとそれに甘え、部屋でずっと読もうと思っていて置いてあったままだった小説を開いてから30分。
急にノックもないままに開かれた扉の向こうには、仁王立ちの兄がいた。

有無を言わせないとばかりに言う清志に、その向こうで裕也が苦笑いを浮かべている。

「ちょ、何」
「出かけるぞ。」
「いや、それは分かった。」
「なら用意しろ。ほら早く。」
「ええ…」

1日ぼんやりと過ごすつもりだった湊は、苦い表情を浮かべる。

「どこ行くの…」
「ほら。」

押し付けるように手渡されたのは、フルフェイスのヘルメット。

「……」
「ツーリングへ行きたいんだと。」
「久しぶりに付き合え。」
「やだよ、バイク結構疲れるし…」

寮に置いてある大型2輪の持ち主は、宮地の3兄弟だ。
乗れる面々も限られてはくるが、湊は持ち主の割にはバイクへ乗りたがらなかった。

理由は諸々あれど、一番は先ほど述べた通り。
車よりも神経を使う運転を、湊は多少苦手としていた。
気分が乗れば、誰よりも長く乗っていられるのだが。

今日は、乗らない日らしい。

「俺が乗せてやる。」
「ええ、清兄の後ろぉ…?」
「不満かコラ。」

なかなかに腰の重い湊を、とうとう清志が我慢しきれなくなって引っ張り出した。
いつも財布を入れっぱなしの小さなリュックと、充電器につながれたままだった携帯も裕也が回収し、その後ろをついていく。

「もう、横暴。」
「いいだろ、偶には兄ちゃんに付き合え。」
「はいはい…」

3人で札を“不在”にして、慣れた手つきでヘルメットをかぶる。

「湊。」

裕也が寄ってきて、ヘルメットの横に機械を外付けする。
いつもツーリングに行く面々が使っている、無線で繋がるインカムだ。
ピ、と音がして3人のインカムが入れられる。

『聞こえるか。』
『はーい。』
『大丈夫だ。』
『っしゃ、行くか。』
『本当に何処行くのよ…』
『聞いても無駄だぞ湊、決まってないから。』

がちゃん、とスタンドを外してバイクに跨った兄たちに溜息をついて、半ば渋々清志の後ろへと落ち着いた。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


久しぶりに聞くバイクの排気音に少し懐かしくなりながら、流れる景色を見遣る。
行先は決まっていないと言っていたが、当てがないわけではないようだ。
下道をずっと走り、見慣れない通りを突っ切っていく。

『ねえ、本当に何処行くの。』
『プラネタリウム。』
『…はああ?』

急に出て来たその単語に、湊は更に首を傾げた。
清志の言葉に、裕也が納得したように声を漏らして続けた。

『兄貴、なら3つ目左。裏道抜けた方が駐車場入りやすい。』
『分かった、3つ目な。』
『もう、何なの本当に…』

何となく意思疎通が出来ているらしい兄二人に更に溜息を上乗せして、されるがままに清志の背中へ呆れたように頭を預けた。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


辿り着いたのは、科学館だった。
多少古ぼけてはいるものの、新しく建て直されたらしい横づけの建物はとても綺麗だった。

「行くぞ。」
「ちょ、待って」

バイクを止めると、ずんずん勝手に進んでいってしまう長兄に湊は翻弄されっぱなしだ。
裕也も二人の後ろ姿を見て小さく息をついて後を追った。




入り口で入場券を買って、あと10分で始まるというプラネタリウムへと向かった。
建物の一番上の階で上映されているそれに向けて、エスカレーターを乗り継いでいく。

「でも、何でプラネタリウムなの…?」
「お前がここがいいって言ったんだろが。」
「…はあ?」
「湊、足元気を付けろよ。」
「あ、うん。」

清志の返答に首を傾げながらも、そのまま歩みを進めた。




3人並んでリクライニングする椅子へ座ってドームを見上げる。
時間ギリギリだったらしく、話をするでもなく直ぐにアナウンスの声が響いた。

内容は、時期なのもあって“天の川と銀河”だった。
作り物の空を横断するそれは雲海のように映り込み、ドームを横切った。

優しい声色のそれは、安心感と共に眠りを誘うもので。
湊と裕也は楽しく1時間半の上映を終えたが、清志は途中から意識がなかったようだった。
辺りが明るくなって裕也と湊が感想を言い合う中、清志は隣で伸びをしながら大欠伸をかましている。

「もう、寝ちゃうなら来なければいいのに。」
「連日の練習で疲れてんだよ、細けぇこと言うな。」
「それなら尚更来なくてもよかったのに…」
「てか、俺だって同じメニュー熟してっからな。」

妹弟の言葉も右から左。
いくぞ、と一声かけてドームを出た。

他の展示を見て回るのかと思いきや、そうでもなかったようで。
来たときと全く同じようにエスカレーターを降りていく。
何も言わないまま、吸い込まれるように土産物屋へ入っていく清志を追った裕也を見ながら、ふいに視界を泳がせた。

ショーケースの中には、地球儀や化石を掘る玩具が並べられている。
子供の夏休みの自由研究になっていくであろうキットから、大人が欲しがるしっかりした作りの望遠鏡まで様々だ。
勿論、値段も相応だが。

「いまどきの玩具って、しっかりしてるんだな……あれ、」

入り口へ一歩踏み入れた瞬間、視界の端に入ってきたものに湊は既視感を覚えた。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


科学館を出た3人は、またバイクを走らせていた。
今度は何処へ行くつもりなのかとあたりを見回していると、辿り着いたのは更に大きな建物。

「…今度は水族館?」
「ああ。」
「……私が言う事じゃないかもだけど。こういう所って、彼女とかと来るものなんじゃないの。」
「俺に言うな。ここ選んだのは裕也だ。」
「えっ」
「行こう湊。」

今度は裕也に連れられて、薄暗い館内を3人で歩く。

沢山の色とりどりの魚たちを見ながら奥へと進んでいくと、人が特に集まっている所が見える。

「何だろ。」
「行ってみようぜ。」

裕也と寄って行くと、親子連れが群がって一つの水槽を覗き込んでいる。
つま先立ちして見てみると、そこにはジュゴンが泳いでいた。

「わ、かわいい。」
「懐っこいな。こんなに寄ってくるもんなのか。」

子供たちがきゃっきゃとはしゃいでガラスを叩くのも気にせずに、水の中からこちらを見つめるジュゴンに目を丸める。
子供を押しのけていくわけにもいかないので、一頻り後ろから見て気が済んだ所で水槽を数歩離れる。

「次いこ。」
「うん、清兄も行こう。」

振り返って兄を呼ぶも、少し離れた所で何かをじっと見ていて気が付かないようだ。
首を傾げて裕也にその場に居るように言い、清志へ近づいていく。

「清兄?」
「、ああ、わり。」

少し驚いたように目を見開いた清志は、何事もなかったかのように裕也が待つ場所へ向かって歩き出した。
何があったのかと目線の先を辿ってみると、兄弟らしき小さい子供が3人。
ジュゴンの水槽の前できらきらと目を輝かせている。
一番大きなお兄ちゃんらしき子は、ジュゴンを見ながらも弟たちが他の子どもに潰されないように必死になって庇っている。

「……」

思わずじっと見ていた湊だったが、今度は裕也に自分を呼ばれ。
慌てて二人をおいかけた。




道を進んでいくと、どうやらちょうどイルカショーをやっているようだった。
途中からではあるが、見て行こうと空いている席に並んで腰を下ろす。

5匹のイルカたちが並んで泳ぎながら輪潜りやジャンプを繰り返すのを見ていると、
途中で調教師たちが5匹を横へとずらした。

『ここからは、うちの仲良し兄弟たちを紹介していきましょう!』

マイクを通して聞こえてくる声と共に、ピ、と短く笛が吹かれる。
会場の右から左へと影が素早く移動したかと思うと、一番左側でまた笛が吹かれる。
それを合図に飛び出したのは、3匹のバンドウイルカ。

キュウ、と鳴いて観客席のすぐ傍にあるスペースへ上がってきたそれに、会場は大盛り上がりだ。

『ここで生まれた、バンドウイルカの兄弟です!この先にある水槽でも見ることができますが、とても仲が良く、ずっと3匹一緒にショーにも出ています!』

ピ、と吹かれる笛にまた水へと戻っていく。
ひとりずつつく調教師たちを乗せて泳いだり、高い場所にあるボールへ向けて飛んだり。
いくつもの芸を繰り広げていく。

『それでは、ひとりずつ得意技を見せてもらいましょう!まずは末っ子ちゃんです!』

水の中でじゃれた後、1匹がばしゃりと真ん中へ頭を出した。

『この子はこの水族館の中でも一番バブリングが上手です!今日も上手にできるかな〜?』

調教師に餌をもらい、ばしゃりと下へ潜っていく。
モニターに映し出されるそれには、くるりと一回転してから吐き出された綺麗な泡の輪が見えた。
大きく広がっていくその輪を通って、また同じ場所へ戻ってくる。
会場に、大きな拍手が広がった。

『よくできました!それでは、次はお兄ちゃんイルカです!』

先ほどのイルカと入れ替わりでやってきた一回り大きなイルカ。
水面の上へは3つのボールが出される。

『この子はジャンプがとても上手です!今日も綺麗に3つ!決めてくれるでしょうか!』

3段階に分けて吊るされたボールへ向けて、イルカが泳いでいく。
ばしゃりと大きな水音を立てて跳んだイルカの鼻先が余裕の高さで一つ目のボールをつつく。
また水へと戻って、今度は反対側のボール。
飛んで、尻尾でボールを叩く。

『さあ、最後です!』

一際高い所へ吊るされたそれへ向けて泳いでいって飛ぶ。
余裕だと思われたそれは、急に吹いた突風でなびいてしまい、ぎりぎりの所で逸れてしまう。
ああ、と会場から声が漏れた瞬間。
そのイルカの隣から、一番大きなイルカが大きく跳んで代わりにボールを尻尾で撥ねた。

「わあ!」
「すげえな。」

大きな拍手が響くなか、飼育員は少したじたじだ。

『あはは、偶にこうなんですよねぇ。弟くんが失敗すると、勝手に出てきてお兄ちゃんが代わりに決めてくれるんです。』

こら、と飼育員に少し怒られてしまった長男イルカは反省したように頭を垂れてから水へと戻って行った。

その後もいくつか芸を決めて、ショーは終わった。


「すごかったね!」
「ああ、イルカって結構跳べるんだな。」
「ね。裕くんはどのイルカが…、裕くん?」

清志とは反対側へ向くと、並んで餌をもらっているイルカをじっと見ている裕也。
少し困ったように、少しだけ諦めにも似た溜息をつきながら小さく笑った。

「どうしたの裕くん。」
「いや、別に。」

自分の荷物を持って腰を上げた裕也が、ズボンを掃う。

「兄貴ってのは、どこでも一緒なんだなと思っただけだ。」
「?」
「ほら、行こう。」

促され、3人はまた歩き出した。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


また土産物を物色してから水族館を後にした3人は、またバイクへとまたがる。
昼過ぎに出たせいか、外はもう暗い。

「もう夜だね。」
「そうだな。」
「ここが田舎だったら、天の川が綺麗に見えたりするのかなぁ。」
「かもな。ほら、メットかぶれ。」
「はいはい。」

言われるがままにヘルメットをかぶり、エンジンをかける。

『さて、と。』
『行くか。』

兄ふたりが運転するバイクは、また夜道を走り始めた。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「ついたぞ。」

ヘルメットを取った清志に言われてバイクを降り、目の前の建物を見上げる。

「わ、なんか久しぶり。」
「だろうな。」
「お前は海常にいたから、更にここに居た時間短いしな。」
「ただいまー。」

がちゃりと開けられたドア。
パタパタと響く足音に、無意識に頬が緩む。

「お帰りなさい。遅かったわね。」
「思ったよりも水族館に長く居てな。」
「そう。湊も、おかえり。なんか久しぶりね。」
「うん、ただいま。お母さん。」

どこか懐かしい我が家に気持ちが緩むのを感じながら、靴を脱いであがっていく。
美味しそうな匂いが広がるリビングをあけて、食卓へ並べられた皿を3人で覗き込む。

「お、からあげ。」
「こら、手洗って来なさい。」

ぴしゃりと手を叩かれた裕也は、清志に笑われながら手を洗いにいった。
一足早く戻ってきていた湊は、母の予備のエプロンをつけて隣へ立った。

「手伝うよ。」
「あら、ありがとう。じゃあ、これお願いね。」
「ん。」

サラダを取り分けて、ごはんをよそっていると後ろからのっしりと重さがかかる。

「腹減った。」
「なら、手伝ってよ。」
「俺は一日運転してつかれた。」
「はいはいはい。」

ずい、と茶碗の乗った盆を押し付けて、人数分の箸とコップの用意をしていると
隣からくすくすと笑う声。

「…何?」
「貴方達、寮でもそうなの?」
「…?まあ、こんなもんだけど…」

何を指しているのかよくわからないが、首を傾げながら肯定すると母は懐かしそうに目を細めた。

「貴方達って、ずっとそうだったものね。」
「…?」
「お兄ちゃんたちは湊の事が大好きだったし、湊もずっと二人の後ろついて歩いてたでしょ?」
「…そう、だったかな。」
「あら、覚えてない?昔水族館へ連れて行ったときも、スナメリの前から動かない裕也の横にべったりだった湊を、後ろで必死になって清志が庇ってたの。」

母に言われた言葉に、昼に見たあの兄弟を思い出す。
目を見開くと、母は更に続けた。

「貴方達どこにいくでも3人一緒だものねえ。喧嘩も絶えなかったけど、ずっと仲がいいままだし。大きくなってもそうあるのは、いい事だけれどね。」

さ、出来たわ、という声と共に玄関が開く音がする。
普段よりも多い靴に気が付いたらしい父がリビングへやってくるなり目を見開いた。
ただいま、と声をかけてから、久しぶりの5人の食卓を囲んだ。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


昔自分が使っていた部屋へ入って、窓を開ける。
いつでも帰っておいで、という母の言葉通り部屋は昔のままだ。
多少物置と化している所もあるが、それも仕方ないと割り切っていた。

「湊?」
「ん、何?」

寮とは違ってしっかり声をかけてから開かれたドアの向こうには、兄たちが立っていた。

「うわ、電気つけろよお前。」
「天の川、見えるかなって。」
「まだ言ってんのか。」

狭い窓から一緒に空を見上げながら、溜息をつかれる。

「や、無理だろ。」
「そうだねぇ。」
「…どうしたんだ、お前。」

怪訝そうに尋ねる裕也に、ふふ、と湊は笑顔をかえした。

「そうだ、何か用?」
「ああ、これ。」

がさり、と差し出されたのは、今日寄った科学館のお土産売り場の袋。
開けるまでもなく、湊はそれを受け取りながらにんまりと笑った。

「これの中身、当ててみようか。」
「は、」

紙袋を大事に抱えながら、湊は見ていたかのように言った。

「室内用の、ちっちゃいプラネタリウム。」
「!」
「ふふ、あたりでしょ。」

自慢げに笑う湊に、裕也と清志は顔を見合わせて溜息をついた。

「お前、何で知ってんだよ。」
「見てたのか?」
「ううん。」

がさりと中身を取り出してみると、パッケージは変わってしまったものの、見覚えのあるシルエット。

「これ、昔うちに同じようなのあったよね。清兄と裕くんが壊しちゃったけど。」
「…ああ。」
「一緒に行きたかったのに、私が風邪ひいて行けなかった時にお土産で買ってきてもらったもの。なのに、お兄ちゃんたちがふんずけちゃうから。」
「良く覚えてんな…」
「恨みは忘れないようにしてるの。」

ふふ、と笑ってそれを袋へ戻した。

「水族館も、昔行ったときにイルカショー見られなくて私が泣いたから、連れてってくれたんだよね。」
「…」
「裕くん、言ったもんね。大人になったら、連れてってやるって。」

湊は箱をそっと机へ置くと、自分の鞄を漁った。
取り出されたのは、小さな紙包みが3つ。

「どれがいい?」
「?」
「私から、お兄ちゃんへ今日のお礼。」

ふたりはまた顔を見合わせてそれぞれ一つずつ包みを選んだ。
促されるがままに開いたそれから出て来たのは、イルカの小さなぬいぐるみがついたキーホルダー。

「これ」
「あの、イルカ。」

自分も取り出して見せるように揺らすと、にこりと笑う。

「私も、あのイルカみたいに、清兄と裕くんとずっと仲良く居たいな。」

妹の小さな“おねだり”に、兄二人は笑って乱暴に頭を撫でた。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


その日は実家へ泊まって、翌日の練習に間に合うように家を出た。
帰りは裕也のバイクへ乗せてもらって帰ってきた湊は、朝食の用意をするべくエントランスを抜けた。

「おかえり。」
「一日いなかったんだな、里帰りか?」
「まあな。」

丁度鉢合わせた笠松の隣へどかりと座ると、反対側にいた小堀が清志の鞄を指さした。

「なんだ、かわいいものつけてんのな。」
「ああ、いいだろ。」
「なんだそれ、イルカ…?」

怪訝そうに首をかしげる笠松に、清志はにんまりと満足気に笑った。

「湊からのプレゼント。」
「裕也くんも同じのしてんだな。」

少し向こうで日向たちと話をしているのを見ながら言う小堀に、肯定を返す。

「湊と3人お揃いか?」
「そう。」
「仲良いのはいい事だが、お前らその年になってキーホルダー揃いって…」
「羨ましいだろ。」

何を言っても揺るがないらしい清志の気持ちに、笠松は溜息とともに諦めを吐き出した。

「森山は?」
「今日はロードワークに出ててまだ帰ってないけど。」
「あーあ、早く帰ってこねぇかなぁ。」
「何か用事か?」
「これ、見せびらかしてぇ。」

どんな顔すっかなぁ、と至極愉快そうに言う清志に二人は顔を見合わせた。
この後来るであろう小さな波乱を思って、笠松は読みかけの本を閉じてリビングを後にした。

Dear,嶺様
企画参加ありがとうございます。

案外この連載では兄たちの人気も高くて、嬉しい限りです。
今回は、本当に宮地兄弟中心のお話に仕上がりました。
特に大筋は決めないまま書き始めたのですが、まあ、納まる所に納まった感じになりました笑

やっとこさ試合編終わったので、お兄ちゃんたちもちょくちょく出していけたらなと思っているので、ゆるゆる待っていていただけると嬉しいです!

遅くなってしまい、申し訳ありません!
ありがとうございました。
これからも、“記”シリーズをよろしくお願いします。
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