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3333HIT エリナ様リクエスト
【▽甘系】

『クダリちゃん。』
「なあにー名前ちゃん?」
『なーんでもなーい』
「えー。」

広々としたリビングで、モノクロームな色調の家具に囲まれた中、ソファにごろりと横になりふわふわのクッションを抱く名前と、床に座りソファへ凭れかかるクダリ。
他愛もなく意味もない会話。何気ない日常の1コマ。
そんな2人の間の空気はふありとしている。

「あ、そうだ。」
『んー?』
「今日ね、クラウドとカズマサが話してたんだけどね、」
『んー。』
「なんかクラウドがね、"女なんて星の数ほど居るやん!"とかカズマサに言ってた。」
『ぶふっ!?』

唐突な話題に思わず吹き出す。
クラウドが、何だって?
よいしょ、と言いつつ体を起こしてクダリを覗き込む。

「なんかカズマサ、カタオモイしてたみたいでね」
『うん』
「フられちゃったのかなあ?」
『だからクラウドがそんな事いってたんじゃない?』
「カワイソーだね」

他人事である。

クダリはくるりと後ろを振り向き、そのまま名前の頭を撫で、髪を梳く。
気持ち良さそうに目を細める名前に、クダリは笑みを深くした。

「でもね、ぼくちがうと思う」
『え?カズマサがフられた事?』
「んーん、ほしのかず」
『星の数ほど女がいるってやつ?』
「うん」

何が違うのだろう?
髪を梳かれながらキョトンとした顔でクダリを見つめる。

「だってね、ぼく思うんだ。」
『うん』
「ほしにも色々種類があるんだけど、その人によってそれも違うとおもう!」
『…どゆこと?』
「星にも色々あるってこと!」
『はあ?』

突拍子もない。脈略が意味不明である。
真意の見えないクダリの意見により皺のよった名前の眉間にちう、とキスを落とす。
こそばゆくて身じろぎし顔をあげると目の前に、バトルの時のようなきゅっと引締まったクダリの顔。
まじめな顔もかっこいいなあ、などと全く的外れな思考を繰り広げてしまう。

「ぼくは、名前ちゃんがいるから頑張れるんだ。」
『へ?』
「名前ちゃんがぼくにちからをくれるんだ。」
『うん?』
「名前ちゃんはぼくの太陽なんだ!」
『っ!』
「ほしの数ほど居るって言われても、でも太陽はひとつでしょ!名前ちゃんがいないとぼくの世界、真っ暗になっちゃう」
『ええぇ・・・えぇぇぇぇ・・・』

は、恥ずかしい・・・!こ、これが無自覚タラシってやつなのか・・・!
恥ずかしくてこそばゆく、顔を上げられない名前に、思わず満面の笑みを浮かべる。

「あは!名前ちゃん照れてるー!かーわいい!」

ぎゅう、と勢いよく抱きしめられ、くぐもった声がもれる。
体温が高めのクダリに、名前も笑みが溢れる。

『私が太陽なら、クダリちゃんはなんだろうね』
「ぼく?んー・・・月とかどう?」
『月ってクダリちゃんぽくないなあ。私とクダリちゃん逆じゃない?』
「そんなことないよ、名前ちゃんがいるからぼく頑張れる。だから月!」
『私もクダリちゃんが居るから頑張れるんだけどなあ。』
「でもそうすると太陽がふたっつになっちゃう」
『たとえ話だからなんとも言えないけどね!』

ぎゅうぎゅうと抱きしめあって、普段の何気ない会話。
2人で共有される幸せに、こころがほっこりする。

「これからも、ずっとぼくを照らし続けてください!」
『プロポーズみたいだあ』
「・・・一生ぼくの隣で輝いていてくれませんか!」
『さ、更にプロポーズみたいになった』
「どう?」
『・・・嬉しい。』

抱きしめあったまま、どちらともなく唇を求めた。





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3333hit、エリナ様へ。

大変おまたせして本当に申し訳ないです。
しかも甘との事でしたがまったりのほほん系になってしまいましたorz
誰か私に甘の書き方を教えて下さいorz
リクエスト本当にありがとうございました!


 


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