ハッピーハロウィン




「つーわけでハロウィンなんで、お菓子下さい」
「へ?」
「やからハロウィン。分かります?ハッピーハロウィン。お菓子くれへんなら悪戯しますけど」


学校に行ったら財前が俺の席に座っていた。お前二年やろとか思った訳ですが、そんな正論述べた所で意味無いことも知っているのであえてスルーします。


「お菓子下さいよ」
「えっ、えーと…」


ポケットの中を漁ると小さな飴玉が出て来た。それを財前の手の平に乗せる。と、次の瞬間には床にたたき付けていた。


「あーっ!!何すんねん!」
「なんで普通に菓子持ってんねん」
「寄越せ言うたん財前やん!」
「俺は悪戯のがしたいっすわー」


財前は俺の席からゆっくり立ち上がると、がしっと俺の腕を掴みズルズルと引きずり出す。


「痛い痛い痛い!何処行く気や!」
「うるさい。ちょっと連れション行くだけっすわ」
「え、俺女なんやけど…」
「問題無いやないですか」
「問題ある問題ある!」
「この俺が、謙也さんにご褒美あげようとしとんのが分からんのですか?」
「いらん俺は早く教室に戻りたい」
「あ、トイレ発見」
「いやぁぁぁあ!!!」


ハッピーハロウィン



10/11/01

別ににょたじゃなくても良かったなこれ


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