理香さんにつかまってあれこれ雑用を押し付けられ、なんとか逃げ切ったのはいいのだけれど、傍に佳主馬がいないのがすごい違和感なのである。

ふむ。どうしたものか。


(侘助さんの、嘘つき)



こんなの逆効果だ。わたしは侘助さんに言われた通りに納戸から出て縁側に腰掛けていた。納戸から出てきたのは進歩だと思わない?

わたしはほんとはずっと佳主馬といたい。
となりで規則正しく音がするあの距離が好きだ。

今までずっと離れてきて佳主馬との連絡手段はOZだけ。これはしょうがないってずっと我慢してきて佳主馬から離れたら逆にわたしが佳主馬のこと恋しくなるだけだよ……。



「わびすけさんのわぼすけーーーー!!!!!!」

「わぼすけって何」

「!」


自分でもよくわかんないことを叫んだら後ろから声が、聞こえた?ん?



「佳主馬!」

「なんで納戸にいないの」

「わ、侘助さんがたまには納戸から出ろって…っ」

「はぁ……(侘助、さんね)」



佳主馬は呆けているわたしをよそ目に「行くよ」と腕を掴んでわたしを立ち上がらせた。
(やっぱ少林寺やってるだけのことは、あるのかな)佳主馬にこんな力があるとは思わなかった。

そりゃあ男の子だし、わたしが思っている以上に成長してるのだろうけどさ。


佳主馬がなんかわたしの知ってる佳主馬じゃない。




「佳主馬のずかま!!!!あほんだら!!!うわー!!!佳主馬がわたしの(知ってる)佳主馬じゃないー!!!」

「っ、はあ?!何言ってんの?!馬鹿なの!!恥ずかしいよ!」







わたしが知らない佳主馬になっていくのが

なぜか距離が開いたみたいで。









▼はんせい!
はい、二週目入りました!
一回書いたのに全部消えちゃってこんなに長引いちゃった感じですごめんなさい!石投げないで!!!!

言葉足らずな夢主です(笑)


では!青谷さんよろしくです!!!

間宮
2012/7/29


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