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「脱皮しやがった……!」
偽ケンジが何でか知らないけど進化したところで、オレは佳主馬のパソコンから少し離れて借りてきてくれたパソコンを開いた。
スリープ状態にしてたからすぐ起動。よし、オレの頭も起動しやがれよ?
キーボードに指を走らせ、素早くOZにログインする。時間がない、そう頭の中で何回も復唱しながら。
「アカウント食ってパワーアップってやつ?…マジかよ…」
「僕のアイコンだ。やっぱりコイツが……」
佳主馬は一度舌を鳴らし、キーボードをたたく。
「こんなのザコだよ!」
偽ケンジに近づきキックを思いっきり入れた。周りからは「キング!」「いいぞチャンピョン!」「あいつを倒してくれ」などの吹き出しが湧き上がる。
誰か力を貸すようなやつはいないのかと小さくため息をついた。そしてオレは今やらなくてはいけないことがあると、すぐ画面に向き直った。
少し前にいる佳主馬と健二さんが騒ぎ出した。何かと思えばキングの技をコピーしてるみたい。これからが怖いんだよ佳主馬。
強さって何
(あーあ。勝てる気しないなあ…)
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