夏戦 | ナノ


14


画面を見つめる顔が凍りつく。OZなんてこの世界にトリップしてから見た。
ちゃんとしてるのか分からないけど、いつものOZは昨日みたばかり。
だから昨日のを基準にして見れば、パソコンから見ただけでも分かる。
(何だ、このめちゃむちゃようは……。)


『……佳主馬、昨日見たOZを基準にして見るべき?』

「あれがいつものOZだから(OMCの大会とかあったわけじゃないし)」



....★

OZのセキュリティ中心部にあたる建物(?)はらくがきなどでぐちゃぐちゃ。




{ああっ!なんだよコレ…!!}
{いたぞ!あいつだ!}


仮ケンジがOZをみて思わず声を上げる。
それに続いてサクマも来る。何かを見つけ声を上げた。

....★


『仮ケンジかわいいな……ぎゅってしたい』

「……は?」

「えっ?名前、なんか言った??」

『いや、別に何も……じゅるり』


ぞくぞく、と背筋をくねらせる健二くん。
あやうく佳主馬に変態だなんて思われるところだった。っていうか思われてる?


でも初日からやらかしちゃったからもう隠すこともない……のかな、アレ?



というかまずオレに出来ることを探さねば。



『佳主馬、OMCの基本的な操作の仕方って手短に教える事って可能?』

「どーしたの急に。……簡単にでいいなら出来るけど」

『じゃあ教えて、今すぐ』



佳主馬の目を真っ直ぐ見つめる。ああ、佳主馬を押し倒したい。

(そーじゃなくて)間違った思考を振り払うように首を振った。


『オレの出来ることする、から。お願い』



決意の目。




((元からタイピングは得意だし。ワープロだって1級持ってるし)何とか、なる)(いい?名前さん、Altキーを押してから―……)

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