もしもサイキックのハサイダが着ていたら。
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「…何なんだこれは」
突然ネコから私に渡された物を受け取ったは良いが、その中身を見て数時間悩んでいた。
衣服なのは有り難いが…渡す相手を間違ってないか?と思ってしまう位に悩んでいたのである。
゙にゃんパーカー゙
これを着ればアナタもネコになれてしまう一品、とはよく言ったものだ。
だが生憎私にはこんな趣味を持ち合わせてはいな…。
「……」
いやだがしかし、何事にもやらねば分からない事もあるだろう。
いや待てこれは男としてのプライドが許さんのでは……。
「……へぇ、そう言う事だったんだ。君がそれを着ている理由は」
「何か文句があるのか、貴様は」
「1つだけ言うなら…それを着てサハラと一緒に任務に出ないでくれるかな?
サハラにまで変態扱いされてほしくないからね」
「…ほう、貴様程の者が私に口答えをすると言うのか?」
かなり嫌味だろう言葉を言ったこの者は私が嫌いな相手であり同じ13班の初期メンバーのダランだ。
今や落ちこぼれのクズと化したが。
「何その顔。パーカー付きだと逆に変態さ倍増になるねぇ」
成る程、そんなに私を変態扱いしたいかこの者は。
手に力を込め、ファイアよりも威力の強いフレイムを出そうとしたその時、ダランがピタリと固まった。
何だと思いながら睨めば声を震わして一言。
「……み、みみ…っ」
「どうした、何が可笑しい?」
「…ち…ちょっと待ってそれやめて、…ふふふっ」
「気色悪いぞ貴様」
取りあえずフレイムを出すことはなかったが、笑い出したダランを殴ったのは言うまでもない。
後に笑い出した理由が゙耳が可愛く動いていだからだと言うのを聞いて私が渾身のエレキを落としたのは良い思い出だ。
(ハサイダの場合は、怒りでにゃんパーカーの耳が動く様だ。
そして犬猿の仲な感じに…)
category:思い付き