感じた不安は0ではない
仕事終わり。
と言ってもかなり深夜になってしまったが、軽く眠気でクラクラしながら部屋に辿り着く
あー今日も疲れた
今二時とかかな。どうしてこんな時間になったのかは、同僚がミスを冒したからだ。バカ野郎。
はぁ、とため息をつきながら鍵を差し込む
そんな時、隣の部屋から人が出てきた
「…!?」
まさかこの時間に人が行動するとは思わなくてめちゃめちゃビックリしてそこを見ると、黒いスーツをきたおっさんがいて
だ、誰…
ガタイがなかなかに良い。
おまけに目付きも少し鋭くてちょっと怖かった
まるで、借金とり…
そう思ってあばば、としているとペコリ、と頭を下げられたのでこちらも頭を下げる
するとヒョコリと鹿野さんが顔を出してきた
し、鹿野さんだ…!
鹿野さんの姿にホッとする
「あぁ、仕事終わり?」
「は、はい…」
「お疲れ。…つかお前もさっさと帰れよ」
ゲシッと鹿野さんがスーツ男に蹴りを入れる
スーツ男は「横暴ですね」と言って別れの挨拶をしてから去っていった
えぇえ……?
どうやら、借金取りの人ではないらしい。
「…あの」
「なに?」
「いえ…。」
なんでもないです、と言い続けて「お休みなさい」と告げて部屋に戻る
………鹿野さんの部屋に他人が入っているのをはじめて見た……
人と関わりがあったのか、と驚く
しかもスーツの人だったし
どんな関係なんだろ
…お兄さんとかかな
今度聞いてみよう
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