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「…でも ウェイドみたいにはなりたくない」

「言うようになったな」

笑うウェイド
笑った時、一気に表情が柔らかくなるからそれがギャップ

「その服、おばさまが自慢してたぞ。」

「……そう。母様が、いろいろ言ったらしくて…」

「お前に似合ってんじゃん」

兄さんと同じことを言われ、またうつむく
すぐ赤くなるこの肌どうにかしてほしい。


「照れ屋だなエドウィンは」


からかうように笑われて、余計熱くなる


「う、ウェイドだって…服、似合ってる…」

「俺が着てんだから当たり前だろ」

さすがだな、その自信家具合。
俺もそんな風に…は、なりたくないな…。


でも実際ウェイドはとてつもなく似合ってる
身長が高いからかな。足が長いからかな。

兄さんと一緒にいても引き立て役にならない唯一の友人

自分のを見比べてはぁ、とため息をつく
またため息をついてることに気づいてギクリとした


「もう一回顔鷲掴みされてーのか?」

「い、いやです」


ウェイドはなんでもお見通しなのか、また脅してきた

拒否をしたのに、顔を捕まれて上を向かされ、目の前にウェイドの男らしい顔が広がる

か、格好いいな
うらやましい

でもこればかりは遺伝だし…

いや、兄さんも母様も父様も美形だぞ
どうして俺はこうも…


「お前今いくつだっけ」

さっきも聞いたじゃんそれ


「15だよ」

何か問題でもあるのかと目の前の顔を見返すとすごい眉間に皺を寄せてるウェイドがいた

こ、こわ…


「な、なんですか」

「なんで敬語になってんだよ。別になんでもねー。」


じゃあなんであんなに顔をしかめたの…

ウェイドは話すつもりがないのか、視線を外しながら飲み物を飲み始めた

俺の分も取ってくれていて、渡してきたのはオレンジジュース

取ってくれたのは嬉しいんだけど、これは…子供っぽすぎてすごく嫌なんだけど
わざとなのか、俺の見た目からなのか。




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