とりあえず、松本と緑川に相談しようと思ったけれど・・・。



何を相談すればいいんだ?




湊さんを見るとドキドキする?とかか?バカじゃねーのそれじゃただのアレじゃねーか。アレっつーのは口にも出したくないからそう言ってるんだけど。


でも最近普通に接することが出来なくなってきてるのは認める。それは認める。



でもわからない。

何がなんだか。




「…で、双葉はなんでこんなダラけてんの」

「………ねぶそく」


授業中先生に注意されるくらいには爆睡していた
テスト前なのにちょっとやばい感じ?


「おまえも大変だなあ。隠れて勉強か?」

「してねーよ」


そうか、でも勉強で気を紛らわす方法もあるのか
ほんと…今日は寝れるといいけど…


「隈ひどいよ」


緑川に目元を撫でられ「…あ」となる


「?」

「……いや、」


湊さん、俺に触れるの躊躇ってたよな
というか、触ってこなかった


やっぱり昨日の事が原因なのだろうか。



「なあ」

「んー?」


「今まで仲良くしてた人と突然気まずくなることってある?」


二人を見上げながら聞く
松本はキョトンとしてる顔をしたが緑川はいつもと同じ表情をしていた


「…ああ、湊さんとなんかあったの?」


……なぜバレた。


「え、そうなん?」

「ま、ぁ…」

小さく頷く
あれ、なんかすごい恥ずかしいんだけど。



「……気まずくなったの?」

「ああ、うん、気まずい。」

俺の勝手な思い違い?
それはそれで恥ずかしいけど、絶対外れてはない



「それは……なんかきっかけでも?」


きっかけ……。


きっかけは、昨日のあれか?

いや、でも、前々から俺はどこか自分を変だと感じる事が多くなっていた。全部湊さん関係で。



「わかんね」



…昨日が感情の起爆装置になったのかもしれない。



「でも俺が聞きたいのは、どうやって気まずさを改善するかなんだよな」


別に深くは考えたくない。
戻れなくなりそうで怖いから



「……俺だったら元に戻るまで自然と待つよ」


……自然と…。



「自然と、か…」



でもなんだか、それもそれでうまく行きそうにない気がする

…しかも気がつくと湊さんの事考えてるし。無意識だからどうにもできない



「まあでも俺の家泊まりにくるんだし、時間経過でどうにかなんだろ!」

松本に肩をトン、と叩かれて「…まあ」と言う
確かに土、日、って間あけるからいっか…。



その間湊さんちゃんと自炊できるかな。

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