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「てか……なんで今キスしてきたんだよ…」
腰砕けてる自分が恥ずかしい。
壁によりかかりながら冬馬を睨むとどこか得意気な顔をしていた
クソ…腹立つ
「ムカついたから?」
「そんなんで俺にキスすんなよ!」
つか何にムカついたんだよ
こいつのキレポイント意味わかんねえ
「えー、別に初めてじゃねえし。だいたいお前の読んでる漫画だってそんなことするのしょっちゅうだろ」
「2次元と3次元じゃ色々ちげーんだよ馬鹿」
だいたい俺相手って、おまえ、おまえ………
「そんな顔すんなよ。もう一回したくなんだろ」
「はぁっ!?どんな顔だよ」
「ちょー、嫌そうな顔」
「っ」
また顔が近づいてきたから慌てて顔を反らすと耳にキスされた
ちゅ、という音に驚いてると口許を緩めてる冬馬がいて。
ッくそ、この
「あああもう出てけよ!!俺の服こんなにしやがって」
つか耳にまでキスしやがってもー!!
ゴシゴシ、と必死に耳を洗う
なんでこんなスキンシップしてくるんだ。外国住まいだったからって幼馴染みに対してこれはやりすぎだろ。あ、もしかして嫌がらせか?
「だってくせーんだもん」
「く、くさくないだろ…だって、香水、」
「誰の。」
関係ないでしょ……
やたら食って掛かってくるのも珍しい
「冬馬にいった所で、何もわかんないでしょ。てか、本当、演技の練習しただけだから…しかも相手は男で、」
それ以上しちゃったけど…!
そんなこと死んでも言えない。
下げてた視線をあげると、イライラがまた復活した様子の冬馬
目が、すごい、冷たい。
なんで!?
「演技の、練習………ねえ?」
「っっっちっちちちち、ちょっ!!?」
突然服を捲られ悲鳴が上がった
普通だったらあげないが、今は、胸が悲惨なことになってるからマジでそういうのやめてほしい
それなのに、こいつは…!
「透けてんだよバーカ。なにこれ?おまえ発酵食品から変態に進化しちゃったわけ?」
絆創膏を指差しながら嘲笑う冬馬
慌てて服を引っ張った
「ち、ちげえし!いてーんだよ!」
「なんで?」
なんで、って、
言われても………
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