今さら牙を向けるな
※
今後の会話の中で先に短編を読んでいた方がわかりやすい内容があります
こちらを先に読むのを推奨します→
短編なんとか無事に家に到着
ああ、もう、今日は羞恥で死ねる日だよ
なんであんな事になっちゃったんだろう、酔っぱらってたわけでもないのに。
絶対俺島崎くん意識しないでいること不可能でしょー
あー、なんでBL小説の受けの子ってセックスした翌日とか恥ずかしさでヴァアアってなんないの?俺もし押し倒されでもしたら、俺ごときよりももっと可愛い子いますよ!!俺の場合お目下しにしかなりません!ごめんなさい!だから無理です!って言うね
…………いや、まあ、
回避不可能だったんだけどね?
なんだかんだ言って男って性欲8割で出来てるからさほら、…俺ってまだストイックな方だと思ってたよバーロー
リビングに入るまでに廊下でヒイヒイ羞恥に浸る
大丈夫だ俺。俺は役者
次島崎くんに会っても「おはよう今日も可愛いね」って言える。大丈夫だ。
「ただいまー」
「…おー」
何事もなかったかのようにリビングに入る
冬馬は相変わらずソファで寝そべってる。スウェット大好きマンかお前は。
「今日冬馬ずっと家にいたの?」
「いや、コンビニ行った」
「へぇー」
ソファを覗いてみると、何やら雑誌を読んでる冬馬
あるブランドの洒落てる雑誌だ。こいつ芸能人の俺よりしゃれてんじゃね?って思うことが結構あるくらい洒落てる。
とりあえずそそくさと自室に荷物を置きにいく
あー、まずシャワー浴びよう
ベタベタするし、なんか、なんか……
いや、これはいいや別に。
部屋着を手にして自室を出る
そんな俺に冬馬が声をかけた
「あ、リモコン取ってー」
・・・こいつ。
「………怠け者」
「動くのだるい」
手をヒラヒラさせてくるからしょうがなく机の上のリモコンを取ってやる
「自分で取れよ」
「ありがと快」
リモコンを渡すと冬馬が口許を緩める
こうすればなんでも許されると思ってる。顔が良いこいつの経験上。
実際良いから腹立つよな本当……
しかし、それも一瞬の事で。
俺がリモコンを手渡し終わったとき、眉間に皺が寄った
………?
「なに。」
「……快、どこ行ってた今日。」
「えっ、」
まさかの質問に心臓が跳ねた
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