会長なんて、あれじゃないか、権力を使って神崎先輩を良いように使ってる悪魔じゃないか!
しかも不良
不良のボス悪いやつ


「こんなやつのどこが王子なんだよー!悪魔だろこの中身ー!!」

「どっちでもねえけど」


俺が会長の肩をガクガク揺らすなか、会長は余裕そうに対応してる
それがまたウザい


「つかなんで神崎出てくんだよ」

「神崎先輩は俺の天使なんだよ!!!」

「・・・。」


なんだその馬鹿を見る目は!!!


「神崎が、天使。」

「鼻で笑うなこの魔王!!」


胸板をボスッと殴ったつもりが、意外と筋肉があって効いてないらしい
それとも俺が酔ってて自分が思ってるより変な所を殴ってるか
くそぅっ腹立つな!


「あぁあぁ……藤ぃ……」

「はいはい、よしよし。」


クラクラしすぎて藤の方に倒れ込むと、そのまま抱き締められた
くそ熱い
視界が歪む


「あとその金髪神崎先輩と被るからやめろパクリなのなんなの」

「知るかよ、面倒くせえな」

「ごめんなさい」


いや、今のはビビッて言ったわけじゃない。条件反射だ。
あと言うならば神崎先輩の方が金髪似合ってるけどな


「つかシュンシュン、神崎の事気に入ってんの?」

「俺のNO.1おしめん」

「へぇ〜〜あの神崎が?」


なんだよその「あの」って!
みんなしてなんで神崎先輩をそんな扱いをするんだ
神崎先輩まじで天使だろうが!

「藤ドンマイ」

「なんで俺が出てくるわけ」

「いてっ、すみません!」


獅子尾先輩って年上なんじゃなかったっけ…


「とにかく!俺は、あんたが例えヤンキーでも全然怖くないからな!藤いるし!神崎先輩は俺が守る!」

「……どうぞ、ご勝手に。」


腹立つなその「どうでもいい」って顔
酒瓶で一発殴ってやりてえ!一泡ふかせてやりたい!

ギリギリと歯軋りしながら会長を睨んでいるとまた鼻で笑われた
クッソ!!


「お前、犬みてえだな。」


そういって俺の頭をわしゃわしゃまぜてきた会長
完全に、馬鹿にして、やがる
こんな人を見下してばかりの男、なぜモテるんだ意味わからん


つか頭撫でるな殴るぞこのやろう




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