どうやら藤の話を聞いた限り、


藤はここのチームの副?らしい。
ここで、二番目に喧嘩が強いと聞いて今までの藤から想像できなかった。二番目て。一番は会長か?

でも……藤が、不良…ってなぁ…?
人を殴る蹴るするわけ?
カツアゲは……しなさそうだけど……


そ、

………想像できねぇー………


はっ、でもさっき馬乗りパンチとか言ってた!
てか何で先輩たちの事馬乗りパンチ?
何かあったからって先輩に容赦ないな藤…


でも、俺が藤に力比べをして負けるのもスポ大で色々決めちゃうのもなんとなく理解できた。こんな不良共に余裕で勝つこいつに俺が勝てるわけない



「………ハル?」


突然黙りこんだ俺を不思議に思ったのか藤が顔を覗いてきた
その不意打ちの近さに思わず息を飲む

……くそっ!


「お前いちいち近い!タラシか!!!」

「はは、照れてる?」


ちょいちょいと俺の頬を指で弄って笑う藤
ちげーし慣れてねーだけだし
悠哉二世を相手にしてるみてぇ…

悠哉よりは、なんか、冷たい感じするけど…
あー、でも顔いいのに変わりはねぇしなぁー



「なあ、俺思ったんだけどさ、」

「うん?」

「スポ大でお前顔晒したけど大丈夫なのか?」


さっき騒がれたくないって言ってたのに、結構の人間が見たんじゃねあれ

すると目を見開いた藤。何をそんな驚く要素があったんだ。つか超二重


「………心配してくれてんだ?」

「…あ、いや!別にそんなんじゃねーけど!」

「ふうん」


藤が意地らしい笑顔を浮かべるもんだから躍起になって何度もそんなんじゃない!と言った

こいつこんな意地悪かったか?顔見せたから素も見せるようになったのか?

なんか前はもっと俺に対してサッパリしてた気がするんだけど
勝手にやってろ、みたいな。


「まあでも、ハルの挑発に乗らなきゃよかったっては思ったよ。次の日の教室超最悪だった」


………盛大にため息を吐かれた。
まあ、そうでしょうね


顔が一番のこの学校ですもんねクソ!!!!



「だからその分良いお酒期待してるんだけどね?」

「…………あ。」


そうだ。俺こいつにお酒…
しかも泡盛。

すっかり忘れてた


「え、忘れてたのもしかして」

「いやっ、買う、ちゃんとプレゼントしますっ」

「ふふ、うん」


うわぁー買うって言ったってどうすっかな!酒とか買ったことねーし!

ちょっと嬉しそうに笑ってる藤を見ると絶対プレゼントしてあげなきゃって思うし!


どうしたもんかなぁ・・・


ふと顔をあげて部屋を見渡すと、呆れた顔でこちらを見てる先輩たちがいた。

…なんでそんな吐きそうな顔してるんだ?



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