目当てのものを購入後、ノリさんといろいろ会話をした

といってもほとんどは下ネタとかなんだけど
もう何時間たった事だろうか。


ぜったい3時間は経過したね
雑談で3時間。俺らすごい。



「…つかなんでお前制服なの?」

「私服なかった」

「さすがだな」


ハッと鼻で笑われてイラッとする
いいじゃん別に寮内ではジャージかスウェットで充分なんだから!


「そんなんだからモテねえんだよ男にすら」

「う、うるさいなぁ!別にいいし!」

「カメラと左手がお前の相棒か」


オナニーとか最近してねぇなぁ、とかこのっ、おまっ、

おっさんのくせにどこで捕まえてくんだよ!


「お前ただでさえナヨっぽいんだから、もう少し鍛えたら?悠哉見習って」

ポンと腹を軽く殴られる

悠哉に劣っている事実が腹立たしい…!確かにその通りだけど…!
なんで運動部じゃない今もほっそりついてんだ?あ?

ランニングとか時々してるってほざいてたけどなんでそんなことする必要あんだよ、いらねえだろお前!


「そんなんだからお前不良に絡まれんだよ」

「知らねーよ!」


嫌なことを思い出させられた
くっ…あのときは俺がまだ中学生だったし…!


「あいつらはカスだ弱いものいじめしやがってクソカス」

「弱いって自覚はあんのね」


…でもあん時はちょっと、いや、かなり怖かった
お兄さん方の眉なし面
髪の毛の色カラフルだったし、やけにズボンの位置下だし

今度会ったらピアス引きちぎってやる!


「高校柔道部にでも入ればよかったのに」

「絶対嫌だ!」


あんなガチムチ集団やだよただの日本語しゃべれるゴリラだよ
そんなヤツらと体を重ねる?絶対やだね

俺の拒否具合に爆笑するノリさん

ムカァ


「ノリさんだっておっさんじゃん。これから衰えてく一方だよ」

「俺は毎晩運動してる」

「……どんな?」


…んー、確かによくよく見れば昔と変わらずいい体して……るなチクショウ

腹筋とかしてるのかな



「野暮なこと聞くなよ」

「・・・」


ニヤ、と笑われ思わず無言になる


そゆことね。
だからどこの相手ですかと。



「……んじゃ俺もう帰ろうかな」

「あ、もう行くの?」

「もう5時だよ!」


ベラベラ話してたらもう五時だよ
お客さん来てもなんか、おしゃべりしてるもんだから気まずいのなんの



荷物をガサガサしながら立ち上がる
外はちょこっとだけ薄暗い



「ああ、そういえば」


俺が入り口に行ったところでノリさんが口を開く


「最近ここら辺チアン悪いから気を付けろよー」

「はあ?」


ちあん?
思わず聞き返す

なんだちあんって。


「お前の嫌いな方々ウジャウジャいるってこと」

「・・・」



体が固まった。



ちあん、って、
治安のことね。





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