「相変わらずパッとしねぇな」

「アアンッ!?」


パッとしないとは失礼な!
ちょっと平凡なだけだっつの



「相変わらず人少ないですねー」

「まあなぁ、大抵はネットとかでの注文だし。直でくるのは、相当そっちが好きなヤツらかお前みたいなバカな中高生だからな」

「客をバカにすんな!」


俺の言葉にハハハと笑うノリさん
もう三十路はとっくに越えてるけどどこか若く見えるのは、何のお陰か



「そういやお前男子校二年目はどうよ?」

「モテモテすぎて困る」

「相変わらず童貞かぁー、お前もかわいそうなやつだな」

「話聞いてた?」


つか、だいたい高校生だし、俺まだ高校二年生だし



「俺なんか中2で卒業だったぞ」

「嘘だ!」

「マジマジ」


ノ、ノリさん…まじかよ…なんだこのおっさん…
驚きの早さにドン引く

中2ってどういうこと
そんなこと可能なの?不可能じゃないの?



「で?お前はケツ大丈夫なの」

「なにその質問。俺狙う側なんだけど!」

「ふぉーん」

その棒読みはなんなんだ。


とりあえずAV買おうと思って店内をウロウロする
『童貞100人斬り!』とかさ、俺も斬ってもらえないかなぁ

『爆乳ナース、秘密のご奉仕』…俺の行きつけの病院のナースただのおばちゃんだし。萎えるわクソッ



「あれは、ほら、お前の幼馴染み。あいつ元気?」

「悠哉っすか?あいつ男にもモテるんすね」

「さすがホモ学園だな!」


ハッハッハとノリさんが爆笑する
くそぅ…男にもモテない俺はなんなんだよ…!



「で、ケツは?」

「いや、悠哉は狙われないでしょう」

「お前だよ」

「え、だから、俺も狙う側ですし…」


さっきも言ったじゃないか
なぜ二度聞いてきた

さすがの俺も他人のちんこをケツに突っ込まれたくねえ



「オススメのAVどれ」

「つかお前そういうのネットで見ればいんじゃね? 」

「途中で止まったりするのが俺すごい嫌だし画質わるいじゃん」

「あー……なるほどね…」


ノリさんがAVを吟味していく
だいたい趣味は一緒だからほぼお任せだ


「男相手かぁ…まあ、俺男いけないわけでもないけど、なんか固いんだよな色々」

「胸ないですしね」

そうなんだよなぁー俺おっぱいデカイ方が好きなんだよなぁ

…つかなに今の肯定文。経験ずみなんですかノリさん
ノリさんまさか、そんな


「でも締め付けはイイ」

「ノリさあああああああん」


この人男もすでに食事済みだよ!

つかなにそのドヤ顔うぜえ



「5枚くらいでいいの?」

「7枚」

「……」

「目潰しますよ」


クソッ俺も早く相手が欲しい!



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