ばいばいベイビー







金曜日の夕方

ソファの上でゴロゴロしながらテレビを見ていたら、藤が荷物を持ってやってきた



……あれ。


「出かけんの?」

「うん」


あー、金曜ってことは今日こいつ泊まりか。
毎度毎度よくやるな。


「お前外出届けって面倒くさくねぇの?」

「んー、そうでもないよ。」


…俺的に面倒くせえと思うけどな

え、つかこの二日間俺ご飯食堂か
うわぁ

いや、不味いって訳でもないけどな。
ただな、生徒会の奴等がな、目障り以外の何者でもない。



「今さらだけど今日ご飯食べれねぇのかー」

「倉田とでも食べて」


軽く苦笑する藤
俺食堂好きじゃないんだよなー。

と思いつつ携帯を出して悠哉にメールをする

まあ、今に始まったことじゃねえしな。
仕方ないか



「ハルは休み中何してるの?」

「大抵部屋で寝てるかAV見てる」

「…うわあ」


しかたねぇだろ!暇なんだもん!
あと溜まってるんだよ!


「そろそろ新しいの買いにいこうかなって思ってる。」

俺も明日出掛けっかなぁ
どうすっかな。


「今までどうしてたの?同じやつ?」

「友達の回し見」

「……」

てかさっきから、そんな目で見るのやめてくれませんかね。


「藤ってAVとか見るの?」

「あんま見ないかな。」

「淡白なんだな」


まあ、確かに藤興味なさそう。こんな根暗っぽいのに。
え、ていうことはどうやってこいつムラムラ解消してるの?
ムラムラしたらどうすんだまじで


「お前ってオナニーするわけ……?」

「勘弁してよ。」


俺の質問に呆れたようにため息をつく藤

結構真剣に聞いてみたんだけどな
死活問題だろ



「んじゃそろそろ俺行くから。片付けとかちゃんとしてよ」

「うぃー」


ソファに寝転がったままブラブラと手を振る


藤がいなくなんのは暇だけど、今日は久しぶりにAV見放題デーだな。


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