過保護な幼馴染





天国みたいな二日間だった体育祭も終わりを告げ、再び通常どおりに学校生活が始まってしまった今日。

昨日の夜はSDカードをパソコンに繋いでデータをきっちり保存しておいた。
今度はフォルダ分けをする予定だからすっげえwktk。
体育祭万歳。
ナマ足万歳


体育祭の俺のクラスの成績は学年だと4番目くらい。
可もなく不可もなく

…俺も役に立った………はず…!!!!




「あぁあ……ダルすぎる…」

「みんな同じだ」


机にヘバりついてる俺に江道の冷たい一言。
なんでこいつ俺にいっつも冷たいんだよ

しかも疲れが溜まってるから授業が本当にツラかった。
まず眠い。眠いのに寝させてくれない先生。鬼だ鬼。

明日も普通の学校とか、最悪だ



「お前帰宅部なんだからいいじゃねーか。俺なんて昨日も部活あったんだぞ」

「それはご愁傷様だな」

俺は俺でいろいろあって大変だったけど。主に興奮とか興奮とか興奮とか。

江道は今日も部活だからかさっさと帰る準備を始めた

俺はボーとその風景を眺める
なんもやる気が起きん。


「おい、お前の彼氏来てんぞ」

「は?」


江道のそんな声に振り向くとこちらに手を振ってる悠哉が

誰が彼氏だ。



「春也ー、帰ろう」

「はいはい」


悠哉の声を聞きながら荷物をまとめる
つかぶっちゃけ悠哉にこの教室来てほしくない。
可愛い子みんなが悠哉を頬染めて見つめるから。


イケメンはいるだけで悪影響及ぼすよな本当!!!



「行くぞ!」

「そんな怒らないでよー。」


イラついたので バシッと悠哉の腕を叩いて横を通り抜ける

たぶん俺が何に怒ってるのかわかってるのだろう。
苦笑しながら、たった今俺に叩かれた腕を擦っていた

俺だって顔さえよければ…!



江道に別れを告げて悠哉を引っ張って廊下に出る
悠哉はされるがままニコニコと俺についてきた
本当犬だなこいつ。



「なぁに、春也今日一段とイライラしてるんじゃないの?」

「疲れてんだよ」

「てっきり嫉妬してくれてるのかと思った」


残念、と笑う悠哉


……頭大丈夫かこいつ?
俺が悠哉に嫉妬することはまずないな。



というか 慣れてはいることだが、やはりこいつと一緒にいると視線が多い
イケメンだからなんだろうけど。おまけに爽やか。

悠哉ばかりってのはやっぱり腹立つ



「そういや、春也鼻血出したんでしょ?」

「…おう…」


昨日の出来事をなぜお前が知っている。
情報早いな。


「宮本が言ってた」

「あいつか!」


あいつなんでも悠哉にペラペラと…

でもさすがに神崎先輩の事は知らされてないよな?

思い出すだけで熱が上がりそうだからこの話に持っていきたくない、って思ってたら悠哉が立ち止まった

何かと思って俺も見上げる。


「…?どうした?」

「あんま詳しいこと聞いてないけどさ、神崎先輩と何かあったの?」

「え」


な、

なんで知ってる…?


いつぞやのデジャブを感じビビる
藤の時もこんな驚きがあったんだが、これ心臓に悪いからやめてほしい


こいつは過保護だからあまり知られたくなかったのに



「い、やべつに、」

「あるよね?」



神崎先輩相手だったら無いわけないもんねー、と言われ否定の使用がない。その通りですけど!!

なんでこいつに言ったんだよ宮本
というかなんで知ってるんだよ宮本


「宮本は保健の先生とも仲良いらしいからね。」


俺の考えを読み取ったのか、説明をくれる悠哉
保健の先生…伊吹先生だよな

腐男子の繋がり怖ぇ

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