ハッ!
そういや藤のクラスには古山ちゃんがいるじゃないか!!!!!!


こいつぁシャッターチャンスを逃さねぇようにしねえとな!応援きてくれるならばだけどね!



「あー、また変な顔してる」


「う゛っ」


そんな声と一緒に背中にのしかかってきた誰か。その重さに苦しい声があがる

フワリと微かに甘さがする香水からすぐに誰かわかった



「悠哉……」


変な顔ってなんだ喧嘩打ってんのかテメー



「おはよ春也。今日さっさと学校行っちゃうなんてひどくない?江道もはよ。」

「うす。」

「ひどくねーよ。つかお前関係ねーのになんでここにいんだよ」


サッカーだろ、と悠哉の体を押し返しながら言うと「この試合の次俺らのクラスだからね」と笑った


あ、てことはお前2組なの?



「倉田のクラスやっぱつえーの?」


江道が悠哉に聞くと悠哉は「そこそこじゃね?」と返事をする
そこそこって事はねーだろ


「あ、でもエースの菊田はやっぱ上手いよ。2年なのにエースってだけはある」

「そうなのか」

「・・・。」

……なんだお前のその上から目線、と思うがこいつそういや中学ん時エースだったわと思いだし納得。いや納得したくねーけどな。



「春也達は?どうしてここにいんの?」

「あー、これの次の次俺らのクラス」

「成る程」



あ、でも藤もいるってなっちゃまた目的の順番が違うな

泡盛がかかってくる




藤いんのかなぁーって思って体育館の隅とか探してみたら灰色の頭を発見


すげえ影うっす!つか地味!
今日も何も着飾ってねー!


クラスの数人と一緒にいるってことは仲はそこそこいいんだろう



「あ、試合終わったみたいだね」


悠哉がそう言ったのを聞いて点数を見てみると3年の勝ち
あららー、まあ1年だしね。当たり前か。


「ん?7組と俺らのクラス?」

「そー」

「春也のルームメイトって7組じゃなかったっけ。」


………よくご存じですこと



「灰色の頭だから目立つよな」

「あれ銀色っていうんじゃないの?」


そうなの?

言われて初めて気づく
あ、あれ銀色なのか。


「つかこの学校じゃ色染めてたり抜いてない方がめずらしーだろ」


じゃあ江道と俺は希少価値じゃね?


ナチュラルボーイ………あ、なんかモテそうこのフレーズ


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