2
ハッ!
そういや藤のクラスには古山ちゃんがいるじゃないか!!!!!!
こいつぁシャッターチャンスを逃さねぇようにしねえとな!応援きてくれるならばだけどね!
「あー、また変な顔してる」
「う゛っ」
そんな声と一緒に背中にのしかかってきた誰か。その重さに苦しい声があがる
フワリと微かに甘さがする香水からすぐに誰かわかった
「悠哉……」
変な顔ってなんだ喧嘩打ってんのかテメー
「おはよ春也。今日さっさと学校行っちゃうなんてひどくない?江道もはよ。」
「うす。」
「ひどくねーよ。つかお前関係ねーのになんでここにいんだよ」
サッカーだろ、と悠哉の体を押し返しながら言うと「この試合の次俺らのクラスだからね」と笑った
あ、てことはお前2組なの?
「倉田のクラスやっぱつえーの?」
江道が悠哉に聞くと悠哉は「そこそこじゃね?」と返事をする
そこそこって事はねーだろ
「あ、でもエースの菊田はやっぱ上手いよ。2年なのにエースってだけはある」
「そうなのか」
「・・・。」
……なんだお前のその上から目線、と思うがこいつそういや中学ん時エースだったわと思いだし納得。いや納得したくねーけどな。
「春也達は?どうしてここにいんの?」
「あー、これの次の次俺らのクラス」
「成る程」
あ、でも藤もいるってなっちゃまた目的の順番が違うな
泡盛がかかってくる
藤いんのかなぁーって思って体育館の隅とか探してみたら灰色の頭を発見
すげえ影うっす!つか地味!
今日も何も着飾ってねー!
クラスの数人と一緒にいるってことは仲はそこそこいいんだろう
「あ、試合終わったみたいだね」
悠哉がそう言ったのを聞いて点数を見てみると3年の勝ち
あららー、まあ1年だしね。当たり前か。
「ん?7組と俺らのクラス?」
「そー」
「春也のルームメイトって7組じゃなかったっけ。」
………よくご存じですこと
「灰色の頭だから目立つよな」
「あれ銀色っていうんじゃないの?」
そうなの?
言われて初めて気づく
あ、あれ銀色なのか。
「つかこの学校じゃ色染めてたり抜いてない方がめずらしーだろ」
じゃあ江道と俺は希少価値じゃね?
ナチュラルボーイ………あ、なんかモテそうこのフレーズ
[ 31/78 ][まえ] [つぎ]
[mokuji]
[しおりを挟む]