1日目
「次俺らのクラス戦う種目あるー?」
「あー、いや。しばらくないはず。一時間くらい暇だな」
「ちょー暇じゃん」
とか言って教室に戻ってくる我がクラス男共
馬鹿め………
むしろこれからが本番だというのに!!!!!!
「(やばいやばいまさか内海きゅんがチアのコスプレしてるなんてヨソウガイデースまじ鼻血もんどうしよういろんな男共が厭らしい目で見てるのは気に食わんが、まじやばい。あの腐ったばか宮本にもわけてあげよう)」
ハアハアしながらシャッターを切りまくる俺
そして、
(((なんかヤバイのがいる)))
全力で引いていく一般生徒
気にしない。
今は体育館内の競技を見ている
体育館は2つあって、第一体育館はバスケとドッチボール
第二体育館は片面大縄飛びで片面練習場所
外はソフトにサッカーあとはテニスだ。
みーんな可愛いなあ
おっとあれは誰だ…。あ、山本っちゃんか。すげえキグルミかわええ
パシャッとシャッターを切ってメモ帳を確認
む、次は城井先輩の出番であるソフトが始まるはず
外に行かねば。
カメラをさっさとしまって外履きに脱ぎ変える
体育館内も外もどっちも白熱してる様子で叫び声やら応援やらでスゴいことに。
……そういやこの時間帯悠哉も「サッカーやるから応援来てねー」って言ってた気がする。
ついでに見に行ってやるか。城井先輩の後に。
ソフトボールは野球部が多いのか坊主が多かった
9人中5人は丸坊主だぞおい。
その中で唯一華のある生徒
わあ城井先輩凛々しいお顔つき
強気美人って感じで俺的に結構ツボ
先輩は外野であるレフトを守ってるためカメラをズームアップして連写しといた。坊主とか写したくないしね。目の毒だ。
………うむ、完璧である。
個人的にはバッド持ってる姿をカメラにおさめたいのだけれど…
そんな時間ねえし。残念至極きわまりない
グスグス嘆きながらサッカーコートを覗いてみる
えーと……2年は…あ、青い方だな。
相手は1年か。
ぶっちゃけクラスも違う悠哉を応援する理由は見つからないんだけれど。
あとサッカーつったらスポーツマンな男が集まる競技だし。
応援は華やかだけど。
そうだ あのなかに混ざってかわいこちゃんに囲まれちゃおー。
とか思って2年側の応援席へと行く
すると見知った顔があった
「…あっ杉本くんじゃーん!なになに?彼氏の応援?」
「どれのこと言ってんのかわかんねーけど応援。つか宮本って悠哉と同じクラスだったんだなあ。」
「今さらだね!」
その男とはハイテンションの宮本
宮本無視してにゃんこちゃんどこかなーって探してたら「倉田くん頑張れ〜!」という黄色い声援があちらこちらから鳴り響いた。悠哉転べ。
で、悠哉がさっそくシュートを入れる。
共に歓声がドーっとあがる。
………悠哉が爽やかに手をこっちに振ってきた。余裕だな。
「めっちゃ点差ついてんじゃん。そろそろ終わりか。」
7-0って…一年可哀想だ
「ほとんど倉田くんだよ。」
「へー。」
それにしてもずいぶんと軽やかな身のこなしですこと。
あいつ中学ん時バスケ部じゃなかったっけ。
運動神経抜群ですってか!うざいね!
悠々と人を抜いていく悠哉。抜くたびにキャーキャー言われている。
「なんであんな運動できるだけな奴が…!」
「運動できれば十分モテるよ。あとあの顔だったらそりゃあね。」
宮本の視線の先はにゃんちゃんたち
にゃんちゃんたち倉田しか見てない。悔しい。
「あの爽やかオーラはどこから出てるんだろうねーまじ爽やか攻め最高。」
「俺も出したらモテるかな」
「出ないと思う。」
宮本に一蹴された。悔しい。
「てか可愛いのつけてるね。」
指を指されたのは前髪につけてるピン止め
「島井ちゃんがくれた!!!!!」
可愛いだろう!と満面の笑みで答えると宮本も笑う
「へえ似合ってんじゃーん!可愛い可愛いこれ絶対モテるって」
マジ?モテちゃう?
和みキャラでモテちゃうかなあ!
「(これ絶対攻めの餌食になるね!馬鹿平凡最高)」
ガッツポーズをとる俺と違ってハアハアする宮本
なんで宮本ハアハアしてるんだ?あ、もしかして俺が攻めの立場になってることを想像してハアハアしてるのかね
ついには「ぐああああ早くカップリング見てえええ」と騒ぎ始めたから思わず頭を叩いた
「……ごめん」
「いや、いいよ。」
まあ見慣れた光景でもあるな。
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