俺はイケメンが嫌いだ



顔がいいからって俺ら凡人を見下すイケメン共

世の中顔が良けりゃいいってだけじゃないのに、結局人は顔に騙される




それは中学の時の共学でも、現在通っている男子校でもやっぱり変わることはなく…

男子しかいないこの学校でも、イケメン共が学校の天使共を奪っていきやがった。




どうせあれなんだろ。

いつもいつも











可愛い子の腰を抱いて寝てんだろバカヤロー!!!!!!














「イケメンまじ滅びろ…」

「まーた同じ事ボヤいてる」



俺の呟きに隣で苦笑しながら言う親友
本来は、こいつも俺の嫌いな人種なんだ。


けれど、これはまた別な存在


「悠哉にはわかんねーよバーカ…」


どんなに長い付き合いであろうと、イケメンである限り凡人の気持ちなんてわからない。



何故か男子高校なのにイケメンが多いこの学校
そして親友である悠哉もその中の一人



理事会に訴えてやりたい。




「…いくら可愛い子好きだからってまさか男の子にも対象が行くと思わなかった。」


「何回も聞いたぞそれ。」



悠哉から何度も聞いた呆れた言葉


だって俺可愛い綺麗って子好きなんだもん



可愛い男の子に出会えるなら俺はなんだってする

もちろん美人系でも構わない
美人系先輩だったらなお良い


日に日に欲求が溜まっていく一方



そろそろ俺も我慢の限界です。





「…天使たちは俺が守る」

「・・・。」

「あわよくば挿れたい。」

「ゲス野郎じゃん。」




だって俺だって男の子だもーん!!!!
挿れたい挿れたい挿れたーーーい!


グチュグチュのトロトロにして妊娠しちゃうんじゃないかってくらい中出ししてやりたい。

俺の今年の目標ね。






「よくもまあ飽きずにこんなことまでしてさあ。」



胸ポケットに入れていた隠し道具をヒョイ、と持ち上げる悠哉。ああそれは…!



「ただのストーカーでしょ、これじゃ。」

「ちげぇもん!み、見守ってるだけだし?」




ピッピッという機械音と共に写し出される数々の男子の写真




ああ、ああ、

俺のデジカメちゃんが視姦されてる…!





「いつの間にかこんなお馬鹿さんになっちゃったのかなぁ、春也は…」

「う、うるせー!」




そんな憐れみの目で見ないで欲しい


切実に思った。


[ 9/78 ]

[まえ] [つぎ]
[mokuji]
[しおりを挟む]