get back my pain1


*末真様からのお言葉から、抜粋させて頂いてます↓

こちらがピオ様に申し出た学パロ設定で書かせていただいたものです。

内容は、戦国佐幸です。

じつは、学パロの「40、渦」を読んでから最終話までずっと、戦国佐助と戦国幸村の最期が書きたくて仕方なかったのです。

学パロ設定でと申し出ておきながら、長編の戦国設定も使わせていただいております。
また、学パロでの佐助、幸村が思い出した戦国の記憶を主に、ピオ様の書いた台詞、表現などを取り入れています。

ピオ様の設定からの、捏造戦国佐幸・死ネタです。

現代佐助が、戦国の記憶を取り戻したという態で書かれています。

※流血表現があります。





ピオより。

何て、ありがたいことでしょう…末真様の素敵文にて、夢を叶えて頂けました。てっきり、学パロの話だと思ってたので、最終話読まれたら、書く気なくされるかもなぁ…と不安にも。

佐幸ラストじゃなかったのに書いて下さり、本当に感謝です(;_;)

勝手ながら、戦国佐幸寄りの視点やイメージ・頭…で読んで下さる方が、良い気がしました。ここで言えないあふれる思いは、最後にドカンと感想にて失礼致しまする。

続き物ではないですが、次タイトルの「What do you want for lunch?」(現パロ)は、これの後にお読み頂く方が、よろしいかと思われます。

末真様、本当にありがとうございました。


(全5ページ)












*注意書き。

真田主従死ネタ。流血注意。

佐助さんが、敵をさくさく倒しています。
血とか無理な方は要注意。
そんなにエグい描写はないと思いますが。
念のため。















影、影、影。


うんざりするくらいの殺気が、自分を取り囲んでいるのがわかる。
うんざりするくらい慣れた気配。
うんざりするくらい自分にも身について染み付いてるもの。


ま、俺様にはかなわないけど。


殺気とは生きる意志とも言える。
生きる意志。
相手を殺してでも生きる意志。
中には殺すことそのものを目的としている奴もいるが。大抵はそうだ。
相手には相手の、都合や覚悟や矜持(きょうじ)というやつがあるのだろう。
命を懸けている。
それは決して軽いものではない。
そしてそれは自分も同じ。
いや、その意思は誰にも負ける気などない。


俺様もいろんなもん背負ってるんで、容赦しないよ。


自分の為に。
自分が唯一大切にしたいあの人の為に。
こともあろうか、こんな自分なんかの幸せを願うあの人の為に。
あの人がいるなら、自分は幸せだ。
でも他ならぬあの人の幸せが、自分が幸せであることだというのなら。
意地でもこの命をくれてやることはできないのだ。


鬱蒼とした林。
見上げても、まだ空に輝いているはずの太陽は見えない。
細く長く伸びる枝葉や蔓延(はびこ)る蔦(つた)が幾重にも陽の光を阻んで。
変わりにあるのは湿気を含んだじとりと重い空気。
見晴らしは最悪。
死角だらけ。
刺客だらけ。


昼間なのに薄暗い中、光をもとめて彷徨(さまよ)うように幹をくねらせた松の木に背をつけて、途切れなくあたりの気配をうかがう。
ここに来るまでに大分減らしてきた。
現在残っている気配はおよそ三十。


もうひと頑張りってとこか。


自分の足元にも、人だったものが転がっている。
一帯を漂う血臭は、膝のあたりで淀(よど)んでいるのが視認できそうなくらい濃い。


手近な骸の懐から適当に使えそうな武器を頂戴する。
クナイ。手裏剣。小太刀。
扱っている武器からして見当はついていたが、金で雇われた伊賀者の連中だ。

お。あった。あった。

骸をあさって、予想通り出てきた薬包を開いて確認する。
解毒薬。
受けてしまった刃のなかに、毒が塗られているものがあった。
今処置している間はないが、自分は毒に耐性がある。
ここを切り抜けるのが先だ。
それからでも間にあう。

あ?

くらりと目眩。手の中の薬包が一瞬見えなくなる。
直後に、彼方から弓を引く音。
前方から複数の矢。当然来るのがわかっていて、その前にそこから跳んだ。


[ 152/194 ]

[*前へ] [次へ#]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -