紅く月が嗤う1



モカ様より。サイト様のキリリク募集一名枠を、幸運にも頂戴できまして(≧▽≦)

家幸→三、シリアス・やや暗め・裏描写あり

≫家幸か関幸、甘々・シリアス・ギャグなんでも〜他、良ければ(微々でも)破廉恥あると嬉しいですとか、ぼんやりしたリクを; こんな素敵に仕上げて下さいました。

モカ様、本当にありがとうございました!


(全2ページ)













天下の為となくしたモノは余りに大きな過去だった。
後悔をしてはならんと言い聞かせ、これは平定の為に必要な行為だったのだと。
友人の大切な人を奪い道ならぬ路を行く、誰もワシを理解しないでもいい。
誰もワシを愛さないでいい。



光の向こうに閉じ込めた遥かな想いがゆっくり芽を開く。
そう、アレに出会った時から。
舞散る桜のした、
一つに纏めた髪をたなびかせ、しなやかな体に紅色の衣を纏う。
豊臣傘下にいた頃、大阪城の秀吉公を訪れた武田部隊の一行。その頃も戦強いと名高い彼等は人々の注目の的だった。
その豪将を率い現れた若虎はまだ少年の面影を残した年若い青年。

『……綺麗だな』

『ふん、秀吉様に膝を屈するならば認めてやらんでもない』

『はは、お前らしいな』

背筋を伸ばし凛と城内へ進んで行く、その琥珀の眼差しが群衆の中から一瞬ワシを見た――――気がした。
心を鷲掴みにされる、
鮮烈なまでの真っ直ぐな瞳。
彼はどうだったんだろう……
振り切る思いで部隊行列から外れる、

――――三成はその場に立ち尽くしていた。


主以外への興味も持たず執着を知らぬ、それが三成だ。
透明な迄に清く不器用な男、あれは秀吉公と半兵衛殿、そして自分以外には心を開かぬと思っていた、
頑なで頑固、理解者であろうとした自分以外に。

天下を目指す徳川と主君を討たれた石田が日の本を分かつ闘いになってゆくと誰が想像しただろう。
そして伊達雑賀が徳川につき、同じ師を持つ真田が……

三成に下った。




三成は嘆く。
何故、何故家康ばかりが恵まれ賞揚を受ける!?
何故アイツが天に愛される?

血の涙を流し呻く、
だが本当に欲しいものを持っていたのは三成の方だ。
心から尽くすべき主に出逢いを磨いだ刃を振るう。 ワシが満たされているというならこの空虚はなんだ?天上への孤独な路、それを明るく照らす筈の紅の焔、それを容易く手に入れたのは三成のほうだった。





はぁっ――――
艶かしい、色を含ませ吐息を吐く、
此方を睨み付ける瞳の強さはそのままに頬を紅くした面持ちはわしの牡の本能を痛く刺激する。

人払いをし連れ込んだ屋敷の一室で、真田はワシを卑怯ものと罵りながらも抵抗をしない。

卑怯?そうかもしれないな、だがそうさせたのはお前だ真田。

長き戦いの末三成を漸く追い詰めた、兵力をなくし壊滅状態の三成
、籠城する彼を取り囲むわしの軍に忍が忍び込んできた。

誰にも口外不要、是非会われたし―――――

流麗と言い難い本人の気質を表すような角ばった字に、数ヵ月忘れていた笑みが浮かぶ。
漸くわしの元に来るんだな、真田。


石田殿の命をどうか―――――
そう平伏する彼を立たせ無理矢理口付ける。
呆気にとられる彼の口を開かせ舌を捩じ込んだところで気を狂わせたよう暴れだす、
抵抗を止めさせるのは簡単だ、三成の命を仄めかす、それだけでいい。

力なくした腕がパタリ真新しい畳の上に落ちた。




「んっ、っぅ……あ、っ、あっ」

「ああ凄いな……ぐちゃぐちゃだ。ワシを受け入れる孔がこんな拡がって……」

自分の腹の上に跨がらせた幸村が悩ましげな苦悶の表情をしながら尻を振る。
赤く膨らんだ摩羅から白濁を垂らし、時折首を剃らし喘ぐ。
何ていやらしい紅いケモノ。
嫌だと啼きながら男を歓んで受け入れる。

「なぁ真田、こんないやらしいところ、三成にも見せてやりたいなぁ?」

「な何をっ……止めろ!」

焦ったのかきゅっとナカが絞まった、くっ……搾り取る気か真田っ―――!
衝動に耐えられず乱暴に押し倒し尻を高く挙げた。
顕になるぱっくり空いた孔に舌舐めずりし……

猛った自身を捩じ込む。

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