つまりは結局1
妃柴夜様、ありがとうございました♪
親幸風味(何故か)。政、佐が少し。
佐助以外は、高校生。ほのぼのギャグ?
(リクに、政・親の名が代表であったので、つい;) ※長文です。
素敵リク「〜な幸村」
(良い意味です。私の文力がないので、せめてオチ隠しさせて下さい;)
そんな幸村の話であれば、どんなものでも…というお言葉に、最大限に甘えてしまいました。これほど、リクに沿えなかったものはないかもで、本当にすみません(TT)
初めは、リクのネタを最終オチに!と、わいわいギャグを予想していたのですが、力及ばずこのような話に…。そんな幸村の描写が、少ない(泣)
テスト問題は、某番組の過去問からお借り。…はい、高校生の勉強内容、忘却の彼方でして。
全てスルー願います; 乱文失礼。
(全5ページ)
この高校に入った(否、入れた)のは、他校に比べ、偏差値の最低ラインが著しく小さい数字だったからだ。
校風は自由で、男子校。
遠慮なく暴れ回れるしで、校内での喧嘩は、ない日の方が珍しい。
生徒たちは皆、来るべくして来たような風貌ばかり。
だが、そんな中に珍種が一人──…
![](//img.mobilerz.net/sozai/1645.gif)
「今日こそ、決着付けようじゃねェか」
「Ha!望むところだぜ。いつでもかかって来な…!」
「アニキ〜!やっちゃって下せぇ!」
「筆頭!遠慮なく、ブッタ切ってやりましょう!」
バチバチと睨み合うのは、お互い逆の眼帯がよく目立つ、長曾我部元親と、伊達政宗。
派手な身なりをする新入生たちの中でも、群を抜いてそれが際立つ二人。
周りには、勝手に増えた各々のファンが集まっていた。
…が、そのとき。
「待たれよー!!」
(──来た)
その声に、二人同時に溜め息を吐く。
「お二人とも、またそのように!」
「…そりゃ、こっちが言いてぇ」
「Ahー…ったく、毎度毎度…」
二人は顔をしかめ、周りはもう慣れたように、いきなり現れた人物に目をやった。
見た目は、テレビドラマにでも出てきそうな、茶髪の爽やか美少年──黙っていれば、割と気概のある顔。
しかし…
「いつもいつも、二人だけで!混ぜて下されと、何度も言うておるのに!」
チャッと構えを取ると、
「さぁっ、さぁさぁ!致しましょうぞ、存分にっ!」
目を輝かせ、唇は楽しげに大きく開く。
…そうなると、とても自分たちと同い年には見えなかった。
「…ハァ」
「んじゃ、オリャここで。『いつも』のように、ごゆっくり」
元親が場を離れると、
「むっ、長曾我部殿はいつも…!──伊達殿、どちらへっ?」
「付き合ってられっかよ、毎日毎日」
「逃げるのですか!?」
「……」
政宗は、ピタリと止まり、「…What?」
「敵前逃亡で」
「OーKー…、…そんなに殺られてぇなら、お望み通りにしてやるよ。…Come on、真田幸村ァッ!!」
「おぉっ、そうこなくては!」
政宗殿!と、彼も攻撃的な表情に笑みを含め、政宗に向かっていく。
バトルになると、必ず下の名前呼びに変わるのだが、言われた方は気付いていなかった。
…そして、全く同じ顔になっていることも。
それを間近で目にしてから、元親は二人の間に入ることをやめた。
“真田幸村”
いかつい男衆の中で、一目には弱そうに見える。…が、全く異なり。
身軽さも含め、自分より大柄で屈強な相手でも、軽々のめす。まるで、(自分のイメージする)牛若丸のようだと思った。
その強さには惚れ惚れしたものだが、オツムの出来は、どうもかなり残念なようで。
この言葉使いもそうだが、冗談でなく、大昔からタイムスリップして来たとしか思えないほどの、非常識っぷり。
真面目そうに見えて、授業中はほとんど教室にいない。(まぁ、それは自分や他の生徒も、多々そうだが)
時間のある限り、『武者修行』と題して、腕試しに没頭している。
この高校に来た理由も、『勉強しなくて良い』し、『猛者の巣だから』と。
自分も相当だと思っていたが、幸村のような脳味噌の持ち主には初めて出会った元親。
その衝撃は、つい無意識にその存在を避けてしまうほど…であった。
「おぉっ、長曾我部殿!奇遇ですなぁ!」
(げぇっ…)
ある休日、一人でブラブラしていると、これまた偶然にも、幸村に遭遇してしまった。
「こちらには、何の用事でっ!?」
「(だから、声でけぇって)…別に」
「某は、お使いを頼まれましてな!今日の夕飯の、買い物でござる」
「(…何でついて来んだよ)」
元親は無視同然であるのに、ニコニコと離れない幸村。
「長曾我部殿も、お使いで?」
「(つか、『お使い』って)」
子供のような言い方に、どう反応すれば良いか分からない。
「…俺も飯の買い物。頼まれたわけじゃねーけど」
片親で、夜は一人なのでこれは自分の分だ、と言うと、
「えっ!ご自分で作られるのですか!?すごい!」
幸村は目を広げ、「佐助のようでござる!」
「サスケ?」
「某の、母のような者です」
「は?…父でなくて?」
「父のような方も、いまするが」
「…??」
やっぱり、コイツはよく分かんねぇな…と思いながらも、元親は幸村の話を聞いていた。
「『お使いリスト』でござる」
「……」
“タマゴ1パック(語尾に、ひよこの絵)
ぎゅう肉600g(語尾に牛の絵)
ネギ(たくさん)、
はくさい(大っきいの)、
しめじ(えのきでも☆)、1つずつ
トウフ2、こんにゃく(ほそいの)……”
「今夜は、すき焼きか?」
「……!」
幸村は驚きの眼で、「すごい…!材料を見ただけで、分かるのですかっ?」
(…だいたい予想つくだろ)
それよりも、幸村の持つメモの方が気になる。
ほとんど平仮名…だいたい、肉を漢字で書くなら牛もだろ。てか、牛のが簡単じゃねぇか?
それと、このいちいちふざけた絵は何だ?全部に、ハートマークが入ってるし。
(もしかして、こいつ思った以上に、ア)
──じゃなくて、小学生のままで止まってんだな。
(このメモは、『サスケ』が書いたみてぇだし)
そう思い直し買い物を終わらせたが、流されるまま、帰り道まで一緒になる。
「、…長曾我部殿は、どうしてこちらの高校へ?」
言葉がつまずきそうになる幸村を、「?」と元親は一瞥したが、
「…まぁ、家からも遠くねーし、入れるとこ、ここしかなかったしよ。普段私服で来られっし、校則ゆりィし…。一番良いのは、暴れても寛容なとこだなー。中学んときゃ、何回謹慎…」
──ん?
(…何かこれ、どっかで聞いたような理由じゃ…)
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