深夜の青い春1


キリ番4444 を踏まれた方様

本当にありがとうございました♪

佐幸にしちゃいました(^^;

生かせられてない…ホストパロは、多分こんなんと違うって気がしまくりです。ホストを大分間違ってます。低知識(;_;)

「参考に…」というお言葉に全面的に甘えさせて頂き、何だコレな話に。

他、就・慶・政・親がちょい出ます。


(全4ページ)













「ようこそ。…初めてのお客様でいらっしゃいますね?」


「は…はい」


入ってすぐに目に飛び込んできた、世にも美麗な微笑み。
ノリで訪れた彼女たちだったが、そんな雰囲気は一気に消え去った。


「支配人の毛利と申します。当店は少々個性的ではありますが…たまには、そんな風も新鮮で楽しめるのではないかと」


(…ていうか、この人にサービスしてもらいたい…)


うっとりと、目の中にハートが浮かぶ彼女たち。

支配人の彼は写真付きの冊子を広げ、

「当店ナンバーワンを常に争っているのが、この二人でして…『龍』と『鴉』と申します」

「リュウ……カラス……」


(変わった源氏名…)


「『龍』は俺様タイプ、『鴉』は甘いタイプですね。…次に人気なのが、こちらの二人――『夢吉』に、『鸚鵡』」

「ゆめきち?可愛い名前ですね。あ、でもこの人、笑顔が可愛いかも」
「オウム、って…(この店の傾向なのかな…)」

(でも、皆カッコいい…)


そのとき、

「支配人殿!備品のことで――」

美しい彼と、冊子の中の彼らに陶酔しきっていた彼女たちをハッとさせた声と、その姿。


「…あ!申し訳ござらぬ、失礼致しました!…ようこそいらっしゃいませ、お姫様方」

と、この場に似合わない元気の良いその青年は、お辞儀をした後立ち去った。


(ひ、姫…!?)


「あ、当店の風潮でして。お嫌であれば…」
「いえっ!全然!…あの子は…?」

「あれは、期間限定の見習いでして。それで載せていないのですが」
「そうなんですか…」

全員、ガッカリとした表情になるのだが…

「…ヘルプには、入らせております。もし、ご所望ならば」

すぐに、ぱあぁっと輝くものへと変わる。


「是非!!…それで、あの子の名前は…?」












「やっぱりね〜…心からの笑顔、これに尽きるよ!ハイ、やってみて!?」
「は…はい」

ニコッ

「――……」
「いかかでござろう、夢き」

「可愛い〜〜!!」
「うぉ!?」


(……)


「Hey、hey…お前が喜んでどーする?――んなの弱ぇ弱ぇ。やっぱ、coolでsexyな視線。それさえありゃあ…」
「うぅむ……難しい…」

「俺が手本見せてやっから。いーかぁ?まず、こう…」


(………)



「まーた、やってんのか」
「…あ、オーちゃん」

「オーちゃん言うな」

元親は顔をしかめ、「…毛利の奴。何で俺だけこんな…」

「俺様だって相当だけどね。カラスとか何か不吉」

と、佐助は苦笑した。

――この店でホストとして舞台に上がる者は、支配人の元就にその名を与えられる。

『夢吉』や『鸚鵡』などは、彼らの家にいる相棒の写メを見て「じゃ、それで」という風に決められたのだとか。後者にもきちんとした名があったにも関わらず…。

夢吉である慶次、龍である政宗は、どこか面白がりながら新人を特訓中。

その新人というのが…



―――………



『真田幸村と申しまする、よろしくお願い致しまする』


『………』

佐助は、目の前の青年――少年と言っても良さそうな――を、見て…


(――これが、あの武田の大将の甥っ子…?……全然、似てねーじゃん)


店のオーナーである、武田信玄。
彼は若い頃、この世界では知らぬ者はいないほどの色男で有名だった。
…顔のことだけでなく、その気質も男前で。

数年前彼に拾われ、これまでずっと世話になってきた佐助は、この話を聞いたときから密かに楽しみにしていたのだが…


(…こーんな、お子ちゃまだったなんて…)


心の中で、首を垂れる。
一応、大学を卒業したばかりらしいとの話だが。

叔父の下で働くことが決まっており、その前に現場を知れ、とのお達しを受け――ここへ。
これもまたガックリきたのだが、どうやら彼は相当な堅物で、女っ気が今まで一つもなかったらしく…

それを克服するための修行、という意味もかなり含まれているとのこと。
彼の世話は、信玄に恩のある佐助が当然引き受けることになり…


『よろしくご指導お願い致しまする、カラス殿!』


彼の名は、昔の信玄にちなみ、『小虎』に決まった。…『小』が余計だと主張していたが、聞き入れられなかった。


『…よろしく』


佐助は、気付かれないように溜め息をついた…。

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