サイレントブルー1
幸村総受け的で、政幸寄りな小話。
ほのぼの?(幼稚園生)、短め。
元々、小ネタとしてちまっと書くつもりだったので、ストーリー性わずか; しかも、展開見え見え。突発的乱文m(__)m
またもやキャラのイメージ色ネタありで、何度もやってて申し訳ないです。
やっぱり、子供らしさ少ない(´Д`)
(全2ページ)
今日は、慶次くんのお家に、幼稚園の友達がお泊まりに来ます。
彼の叔母であるまつさんは、朝からごちそうを作って、嬉しそうな彼を微笑ましく見ていました。
「うー…」
「どうしたのです、慶次?」
サラダを見て唸る彼に尋ねると、
「さっけがさぁ、いつもいうんだ。『おれさまとだんな!』って」
サラダボウルには、レタスにキュウリ、トマトが盛られていました。
(…ああ…)
まつさんは笑って、
「…では、きちんと残さず食べるのですよ?」
「!?なにこれ!?」
──新たに増えたのは、薄切りの黄と赤のパプリカ。
「これもピーマンなのですよ。ほら」
「あれっ…あまい」
そうでしょう?と笑っていると、皆がやって来ました。
慶次くんは皆を台所に案内し、自慢げにサラダを見せ付けます。
「え〜、うちみたいに、レタスとトマトだけでいいのにぃ。(おやかたさま式・超シンプルメニュー)」
「きゅうりの方が色がこいから、そちらが佐助であろう?レタスは我よ。つまりそれは、我と幸村」
「ちょっとおぉ」
「そうですなっ!もとなりどのも、みどりがすきなのでござった!では、いつものはさんにんだな、さすけ?」
「だんな、はなしきいて?」
「ゆき、きいろピーマンおいしーんだぜっ?すっげー、あまいんだって!たべてみてっ」
「ねーちゃん、ねーちゃん、むらさきはぁ?」
「ございまするよ、…ほら」
「「「おお〜」」」
紫キャベツとレッドオニオンが加えられ、きらびやかに彩られたサラダに、皆すっかり夢中。
まつさんはサラダをテーブルに置き、他の料理を出す準備に大忙し。…なので、つい気が回らなかったのです。
「………」
──政宗くんが、悟られないよう、唇を噛み締めていることに。
慶次くんや元親くんは、他のメニューに目が移り、サラダから離れましたが、
「なりちゃん、あおはないよね、あおは?あおいやさいなんて、ぜったいないよね?」
「そうだな。あったとしても、この家のれいぞうこにはないであろう。だいいちそのような色、しょくよくがうせてしまうわ」
「そっかぁ〜。ざんねんだったねぇ」
「しかたないうんめいだった。きをおとすでないぞ」
と言いながら、佐助くんと元就くんの顔は、幼児には到底見えないほどの、悪どいものです。…しかも、何だかそっくりにも見えました。
「…そんなんかんがえるような、ガキじゃねーし」
と、子供のくせに精一杯の強がりをこぼした後、政宗くんは元親くんたちのところへ。
二人は、今度は勝ち誇った顔で、それを見送るのでした。
![](//img.mobilerz.net/sozai/1645.gif)
「どなたの仕業です?」
まつさんは、すっかり呆れた顔で、「このような、イタズラ…」
彼女が示すサラダの上に、新たに振りかけられていたのは、
…マー○ルチョコレート。
(しかも、青色ばかり)
「うっわ〜、しんじらんな〜い!かっこつけてたくせに、えぇ〜?」
「…(冷めた目・by元就)」
「えー?まさむねがやったの?」
「なんでだ?」
…慶次くんと元親くんは、先ほどの会話を、もう忘れてしまっているようです。
幸村くんは、おろおろと皆を見ていましたが、
「うぅっるせぇぇ!もんくあっかっ?うちではな、このtoppingがじょーしきなんだ!セレブのやりかただよ!しらねーおまえらのほうが、おかしーんだ!バァァーカ!!」
と、一喝。
その勢いに、かえって皆ポカンとしてしまいます。
しかし、まつさんはやっと察することができ、
「…まぁ、ごめんなさい政宗殿!少しお待ちを」
台所へ行きすぐに戻り、「これで…」
──サラダの上に、青い花が。
「うわ〜、きれい!」
「これも食べられるのですよ」
慶次くんが目を輝かせると、まつさんは申し訳なかったというように、政宗くんに示します。
「…Thanks…」
「………」
「………」
政宗くんが小さく呟くと、佐助くんと元就くんは、少しバツが悪そうに黙っていました。
「まぁ、よろしいのですよっ?」
政宗くんが、自分の皿にチョコを全部入れ、サラダと一緒に食べる姿に、まつさんは驚き手を出しますが、
「おれのせいだから」
責任持って…とでも言うように、全て平らげます。
「うげ」という顔で佐助くんたちは見ましたが、彼らにも憐れみの心や良心はあるようで、もう何も言わなかったのでした。
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