瞳1


佐助政宗元就慶次幸村元親

前回からの続きで、遊園地。
もう恒例で、遊んでるとこはスルーです(^^; せっかくの場所なのに…。

親←幸(惚れ薬効果)で、幸村が元親に告白しようと頑張ります。

政・就・慶の三人はまとめて→幸 です、もう(^q^)














えー……というわけで。

俺様がけしかけたことなんで、責任持って見守り、解説し、成功させたいと思います。



題して、『旦那の零恋大作戦』





意味分かんねーし、ダセェ。



……ちょっと。
勝手に入って来ないでよ、まーくん。


何なのだ、零恋とは。

就ちゃんまで……もう。


分かった!初恋の前だから、零恋?

慶ちゃん……(笑ってるつもりみたいだけど、すっげー引きつっちゃってるよ…)


Ah〜、なるほどな。

ゼロ…いや、マイナスにすらさせぬわ。
『変態教師殺人事件』に変更だ。――サブタイトルは、何が良いか…


ちょっとぉ!良いのッ?アンタ、一応生徒会長だったよね!?


あーあ、こんなことなら、何がなんでも俺を最初に見せとくべきだったぜ…

……情けないよ、政宗。


Ha、おめーが一番後悔してんじゃねぇのか?

何言ってんだよ、俺は――



だあ、もう!
こんなとこでモメないでくれる!?

ほら、旦那が必死で……



―――………



「――元親殿…」


…旦那、真っ赤な顔で、何か重大な発表をするときのような表情をしております。
発表と言やぁそうなんだけど、…とても愛の告白なのだとは思えないほどのしかめっ面。
相当緊張してるんでしょう。

ちなみに、旦那と親ちゃんは遊園地の中でもほとんど人の通らない場所のベンチに座ってて――俺様たちは、すぐ傍の茂みに隠れて、覗…見守ってます。



「ん?何だ?」


俺様の指示通り、優しく聞き返す親ちゃん。
うんうん、良い雰囲気。


ウッゼ!!何っだ、あの声!キモッ!!

焼け焦げよ。


ちょっとー!!
まだ返事しただけでしょーが!



「きょ…今日は、楽しかった……でござるな」


おっと、さすがに旦那も速攻は無理だったか。
まー、ついさっきまで俺様たちもいたからねー

…皆、適当なこと言って姿消したけど、あんまり遅いと怪しまれないかな?

大丈夫、旦那のあの様子じゃ、気付かれないでしょ。



「おう。こんなとこ久し振りだったしよ、俺らも楽しめたわ」

「よ…良かった…」



―――………



えー……と。
その沈黙は、こっちにも辛いものが…



「…某、このように友達とともに来たことなど、ござらぬかったゆえ…」

「そうなのか?…意外だな」

「中学までは、色々と習い事をさせて頂いておりましてな。部活もやっていましたので、休日は無いようなもので」

「すげー…。お前、それで成績も良いなんて、超人としか思えねえ」

「いや、そんなことはっ!勉強は、かすがに手伝ってもらっておりましたし」

「俺なんか、ずっと遊びっぱなしだった気がするぜ。中等部入ってからは、佐助と政宗の影響か、成績は上がったけどよ」

「某からすれば、皆の方がすごいでござるよ。政宗殿は、剣道以外のスポーツも万能であるし、他の皆は何もしておらなかったというのが信じられぬほど…。成績も、一体いつ勉強されておるのだろうと思ってしまいまする」

「あー…あの二人――佐助と政宗はホント似た者同士で、昔っから何でも張り合っててな。顔の良い馬鹿にはなりたくねぇし、こいつより下はぜってーゴメンだとか思ってるみてぇで、それがあの結果なんだよな。ま、元々賢いみてーだけどよ」


親ちゃんたら、正直ー!!
俺様たちの前でも、こんだけ素直なら良いのに!

幸村、俺のことperfectだってよ!気後れさせちまってるかも知れねーな…。あいつだって相当なモンなのに、俺がスゴ過ぎてよ。

黙れ。学年トップは我ぞ。

顔は俺の勝ち。

趣味の問題だ。
だいたい、お前に惚れる女はロクなのがおらぬではないか。


はいはいはいはい、もーやめて。
第一、旦那言ってねーし。政宗が完璧とか。



「佐助と政宗殿は、ライバルでござるか?」

「いやー、んな良いモンじゃねーよ。ただ、いがみ合ってるだけ。昔はもっと殺伐としてて、そりゃひでぇモンだったぜ〜?俺と慶次で、何とか野犬から野良犬程度までに大人しくさせたが……大変だったぜ、んっとによ」


「は、はあ…」


例えが犬って!!

Shit……今度、あいつの恥ずかしい過去を幸村にバラしてやる。


「今じゃ、すっかり小学生レベルには成長してよ……お前のお陰だぜ、幸村」


それは言い得て妙だな、佐助。

…就ちゅわん?



「てかよー、政宗のライバルはお前だろ」

「えっ?」


「お前らは、ホンット楽しそうに勝負するよなー…何でもかんでもよ。そういうのが、ライバルっつーんじゃねえ?」

「…そ、そう――で、ござろうか…」


――えー……
旦那、何でそんな嬉しそうなのさ…

Yaーhaー!!ざまァ


「実は……そうであれば良いのに、と思っておりました。…政宗殿は、違うかも知れませぬが」

「いやぁー、ありゃ向こうも同じ気持ちだと思うぜ?」


Yes!良いこと言うじゃねーか!よし、ちょっと手加減してやる気になった。
てか、幸村の顔が尋常じゃねーくれぇcute!そんなに俺のことが好――ッ

あ、ごめん。手ぇ滑った。


……てっめぇ

政宗、うるさい。


慶ちゃんの言う通り(…てか、顔怖ぇ……)


「やっぱ、引かれ合っちまうもんなんだろな……どうしても。…お前らほど、お似合いの奴らはいねえ」

「え……?」

「……あ、いや…」


何言ってんのよ、親ちゃんてば…。
あー…ほら、旦那も変な顔しちゃってんじゃん、もー…

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