らいライlie!1

エイプリルフールネタの小話×2。詳細は、各話の冒頭に。
お題二題と、タイトル「らいライlie!」→【biondino】様より拝借・感謝^^


@親幸(オチ)‥この頁

A佐幸(やや長め)

どちらも学生設定、ほのぼの・甘・微ギャグなど。※親幸が苦手な方は、お手数ですが、スクロールして次頁へお進み下され。


(全2ページ)













元親・幸村(親幸オチ)、モブ数名が少し。学生。

エイプリルフールにこじつけ。ベタなノリというか、男女グループかお前ら。な感じ;;

そして、恥ずかしい二人…。ほのぼの甘、のつもり。











幸村と元親は昔から親しく、そろって目立つ外見から、学校でも有名人だ。
二人とも裏表がなく男らしい性格で、だが天然な部分もあり、そのやり取りはどこか微笑ましい。

春休み中のその日、二人は友人らと出掛け、いつものように歓談していた。


「二人、ほんと仲良いよな〜。実は付き合ってんじゃねーの?」

「「──は」」
「なー、ラブラブだし。どうなのよアニキ?」

「…ばっ……アホか!!」

元親は目を見開いた後、ぐわっと恐ろしい形相に変わり(皆慣れてるので平気)、ふざけんな黙れ、ぶっ殺すなど、罵倒三昧。
しかしその頬は若干赤く、友人らはニヤニヤ楽しげに眺める。

「んだよテメーら、その顔!」

「冗談だろ?そんなムキになんなって」
「真田のが冷静じゃん、なぁ?」

「…え、…あ…」

意表を突かれた顔をしていた幸村だが、「は、はい」と頷くと、


「た、確かに……らぅ、らぶらぶでござる…!!将来を、誓い合った仲までにて…っ」



・・・・へっ?


全員ポカンと幸村を見るが、彼は「いやあの」と、気まずそうに、

「今日は、四月一日でござる」



「……あ、ぁあー……」

びっくりしたと皆胸を撫で下ろし、なんだよーと笑い始める。


「ビビったー、マジかと思ったわ」
「そーか、エイプリルフールじゃん今日」
「真田に騙されるとはな〜」

友人らは悔しそうに笑い、幸村の珍しい行為をはやし立てていた。














「………」
「………」

友人らと別れた後の帰り道、二人の間には、いつもと違う空気が流れていた。


「元親殿…」
「……んー…」

「すみませぬ…」

どう見ても機嫌の悪い彼に、すっかり気落ちした幸村が頭を下げる。それに、元親はふて腐れた顔を向け、

「…何であんなこと言ったんだよ」

「エイプリルフールゆえ…」
「笑えねーだろ、あんなの」

と、元親は依然ムスッとした顔で、


「……嘘じゃねぇのに。…それとも、嘘にしてぇってことかよ?」


──つまるところ、友人らの冷やかしは当たっていたわけだ。
ゆえの元親のこの態度で、本人も大人げないと分かってはいるのだが…


「…元親殿」
「何…、ぁあ…?」

幸村に手振りで請われ、元親は訝しげに頭を傾けた。幸村は辺りを見渡し、素早く元親の耳元へ顔を寄せると、


(……!?)


元親は目を見張り、自分から離れた幸村を凝視する。幸村の顔は真っ赤で、それを理解した元親も、負けないくらい紅潮していった。


「な、何言っ…」
「…今日は、エイプリルフールでござる」

恥じらいを隠すように、幸村は口元に手の甲を当て、

「──が、いつも皆に嘘をついておりましょう?……ゆえにか、今日くらいは真実を言いたくなった…と申しますか、その…」










「……別に、嘘ついてはねぇだろ。黙ってるってだけで」

「…ですな」

幸村は苦笑し、「やはり、黙っている方が、ずっと楽でござる」


「おー…」

元親も頷くと、「んじゃ、帰んぞ」と、幸村の手を握った。

「はい。……はいっ?」

あまりに自然だったので、幸村は遅れてギョッとするが、


「俺も、そうすることにした。…けどよ、ここじゃ落ち着かねぇだろーが」

えっ、と幸村が言うや否や、元親は彼に何かを耳打ちする。

そして、硬直する幸村を引っ張るように自宅へと連れ、次は心置きなく真実を浴びせた。











(す……好きでござる)


(…俺は愛してんぜ)








‐2013.4.1 up‐

お題は、【biondino】様より拝借・感謝^^

うぁぁすいません、何やらせてんだって話ですね; アニキは「付き合ってない」とは言わなかったし、幸村も「今日は四月一日」と言っただけだから、嘘ついたことにはならないはず…

次頁は佐幸です。良かったらご覧下さい^^

[ 14/24 ]

[*前へ] [次へ#]



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -