育てませう(後)-2



「ありがと…!大丈夫、何回もシュミ…いや、旦那は乗ってくれるだけで良いから!」

「っ!?さ、さすけッ…」

早速ベルトを外し始める佐助に、ギョッとする幸村。が、佐助はさっさと下着まで脱ぎ去ってしまう。

ベッドに仰向けになると、幸村を手招きし、

「ここに胸合わせて、乗って?」
「……」

幸村の顔からは火が出るが、それは同時に、初めて彼のをまともに見たせいでもあった。


(あんなのが、今まで……)


分かっているつもりだったが、本物の色や形は全く違っていた。といっても幸村の想像は、保健体育の教科書の、簡易的な説明図レベルに過ぎないのだが。

幼い頃一緒にお風呂に入ったときは、こんなのじゃなかったのに。男臭さを感じさせない佐助だというのに、何故こんな…

「あんま見ないでよ、恥ずかしいじゃん」
「みっ、みてない!」
「早く乗って……そうそう」
「ぅ…」

招かれるまま佐助の脚の間に入り込み、覆い被さる形で、胸をそこに乗せる。

「あぁ…」

幸村にはもちろん耐えがたい行為だったが、佐助の口から漏れた吐息には内心嬉しく感じてしまい、羞恥もいくらか軽くなった。

言われた通りに両手で胸を寄せてみるが、ジェルの名残と体勢のせいで上手く挟めない。焦ってくると、

「あ…ッ…」
「ごめっ…、…っは…」

たまりかねた佐助が手を伸ばし、幸村の役目を奪った。ぐっと両側から押し出来た谷間で、いきり立つ自身を挟み込む。
柔らかい肉とぬめるジェルの心地好さに耐えながら、夢中で腰を動かした。

「んっ…ぁ、…ぅうンっ…」
「……っばぃ…、…よすぎ…ッ」

ジェルと佐助の分泌液のせいで、どんどん滑りが良くなってくる。動きが激しくなり、快感は幸村の方にまで及んでいた。体勢から顔を横に向けているので、ぬちゃぬちゃと粘る音や擦れる音が耳に響く。

恥じらう彼女に興奮が増し、佐助の息と動きはさらに荒くなる。幸村もそれにあてられたかのように、頭がぼうっとしてきた。まだ終わりたくない……ぎゅっと佐助にしがみつくと、彼の動きが急に止まった。


「──ぶねー…、出るとこだった」
「…あぁ……」

全身の力を抜き、暫時肩で息をした後、佐助は幸村の頭を優しく撫でた。徐々に引いていく快感に浸り、余裕のなさを見せてしまった己を軽く笑うと、

「ありがと旦那、すっごい気持ち良かった」
「…そ、うか…」
「定期的にこれだけ触りゃ、ちょっとずつ育ってくよ、絶対」
「あ、あ…」

幸村の頷きに、胸が踊る佐助。これからはこの理由にかこつけて、上半身は見放題・触り放題。彼女の胸が小さくて本当に良かったと、幸運を噛み締めた。


「じゃ、そろそろうちに行こっか?」

両親が帰るまでは、まだ時間がある。服や暗闇で隠される前にと、幸村の今の姿を目に焼き付ける佐助だった。











「ん?何?」
「──あ、いや…」

ズボンを穿く途中で視線に気付き、佐助は手を止めた。幸村は布団で前を隠した状態で、ふいっと目をそらすが、


「良い……のか?」

そのままで…と、小声で付け足す。──佐助の下着は、隆々とその下の存在を主張していた。
平素のように知らぬ振りをされているものと思っていたので、佐助は少々気まずくなる。
今さらだが、片手で隠すと、

「ま、ぁ…その内治まるだろうし」


(この後、うちでヤるから…っつったら、来ないかも知んないよな)


半笑いで、佐助はごまかそうとするが、


「…今日は、誰も帰って来ぬゆえ……」




「……うん?」

都合良く受け取りそうになり、佐助は返事が遅れた。だからここでヤって良いなど、幸村に限ってあるはずがない。

穿きかけのズボンを上げようとすると、

「…え?」
「よ……ければ、だが」

幸村は佐助の片手を取ると、軽く引いた──つもりだろうが、緊張で加減を違えたらしい。力の反動で彼女は仰向けにひっくり返り、引っ張られた佐助は、その上に膝を着かされた。

さっきとは逆で、佐助の方が見下ろす形である。幸村は、瞬時に頭で湯を沸かすと、

「い、いや!こんなつもんん…!」
「……ッ」

体裁を繕う言葉は、佐助が美味しく頂戴した。

先ほどの幸運の前では抑えていたが、唇を味わうのも滅多に出来ないのだ。佐助は押し付けるように口付けすると、幸村の口腔を強引に舌で暴いていく。

「んン……っふ、んぅ…っ」

くぐもった声も、彼の耳にはとろけるように甘い。幸村は未だに慣れないのだが、懸命にこちらの舌と合わせようとするのが、いつも佐助の胸を熱くさせる。そして口の中までも甘く、何度も吸いたくなってしまう。

くちゅくちゅと粘膜を擦る度に、胸に当てられた手が震える。これも、なかなか離せない理由の一つだった。


「…っはぁ……旦那、ほんとに良いの?」

と聞きつつ、ズボンのポケットに忍ばせておいた物を、ピラッと見せる佐助。
しかし、幸村はツッコむ余裕もない表情で、ただ頷いた。

佐助は下着とTシャツを脱ぎ捨て、下は素早く装着。幸村の脚の間に片膝を着き、ミニスカートの中へ手を忍ばせ、──不敵に笑んだ。

「だーんな〜ぁ……もしかして、旦那もシたかった…?」

「っや、ち…がっ…!」

かああ、と赤面涙目になる幸村だが、強くは否定できなかった。


「…すっごいビショビショ」

佐助は嬉しそうに幸村へ囁くと、水着の上から再度そこへ指を当てる。
濡れそぼっているだけでなく、既に柔らかくなっている…やや強めに、複数の指で全体を捏ね回していった。

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