落ちたが最後1


むら様、ありがとうございました♪

素敵リク「学パロ/幸村総受け/佐幸・三幸・ダテサナ/三成オチ/できたら、三成は幸を監視・ストーカー的な」

三成が主・視点で、ギャグ・ほのぼの、のつもり。色気なし(泣)。話の都合上、他キャラ数人も登場。成就が精一杯で三幸イチャイチャさせられず、他幸も中途半端でごめんなさい…確実に、想像と違う雰囲気・内容かと(TT)

爆走的な三成が書きたくて。でも冷静さもあります。後書きで補足。※刑部が、ル○ン三世の映画の、有名台詞を引用・拝借

長め・乱文・会話・シーン多し


(全4ページ)













「嗚呼ぁぁぁあああの男ォォオ!!!」


許さないィィィ!!と叫びを上げながら戻った三成は、掃除用に置いてあるハタキを取り、とにかくその辺に当たり散らした。

ここは、元・生徒会選挙管理委員会(今は、豊臣生徒会親衛隊)の執務室。ハタキでぶたれ、「何故じゃあぁぁ」と嘆く官兵衛を楽しんでいた、同委員の吉継だが、

「やれ三成、また徳川と揉めたか」

「違うッ!家康よりも憎い敵が現れたのだ!」

三成はギリギリ歯軋りすると、


「新入生の、『真田幸村』!泥土の奥底まで沈めてくれる…!」

意外な名に、吉継は驚き、

「真田?アレが、ぬしに牙を剥いたと?」
「奴を知っていたのか、刑部」

三成は憎々しげに、「つい先ほどのことだ…」



──────────………



『い、石田親衛隊長殿…!』

『…何だ、貴様は』

三成は、冷徹な表情で振り返った。自分に進んで話しかけてくるのは、大概がこちらに敵意を抱いている者だ。

だが、相手は初めて見る新入生で、恥じらうように両の頬を染めており、

『某、ずっと見ておりまして……この熱き想い、もう抑えきれませぬ!今日限りと約束致しまする、どうかお情けを賜りたく……!』

↑うるうるキラキラ上目遣い、眉は下がり、ヘタな態度を返せば泣き出しそうな。

それに似た表情は、同級生で幼なじみの金吾で見慣れている。
──はずが、三成の鼓動は一瞬止まり、頭の上から胸にかけて、ズギャァァンと電撃が走った!

彼は、首から顔色を変えていき、


『なっ、なっ…ふざッ……!

……こんなもの(自分)で良ければ、永久(とわ)にくれてやる!そして返品は不可だッ!!』









「──そうして奴は、秀吉様に捧ぐべく『限定贅沢フルコースバーガー』を、笑顔で持ち去ったのだァァァ!!」


「………」

「…いや、そりゃあ……早とちりした、お前さんが悪いんじゃ」
「黙れ!奴の大罪は、それだけではない!その後、奴の教室で──」

「「(…尾けたのか)」」









『旦那、まーた「アレ」やったのかよー…』

『な、何だ佐助…ちゃんと交渉し、お金も支払ったのだぞ?』
『じゃなくて。普通に頼めっつってんの』
『人様にものを頼む際は、下手に出るのが当然だろう』
『そうだけど、旦那の場合はさぁ…』

友人であるらしい「佐助」は、頭を振る。

『お前も、値引き交渉する際は同じじゃないか?』
『全然違うって』
『Hey幸村、外行こうぜ!』
『あ、良いとこに来たわ』

もう一人、右目に眼帯を着けた色男風の少年が来ると、佐助は、

『なぁ、旦那とにらめっこしてみてよ』
『Ah?』
『おぉ良いな!政宗殿、いざ尋常に勝負!』

『にーらめっこしましょ、笑ったら負ーけよ』
『んでお前が仕切る、つかwait wait!』
『あっぷっぷ!』

『……っッ』
『………』

↑幸村は、あのキラキラ表情で勝負。




『──ッッ、萌えェェェェェェェ!!!』

眼帯の彼「政宗」は絶叫、色男はどこへやら、紅潮した顔で幸村に抱き付き、頭にぐりぐり頬を寄せる。

珍しくないことなのか、周りの生徒たちはただ笑って見ていた。

『ちょっとアンタ、調子に乗んじゃねーよ』
『お前が焚き付けたんだろーが!』

『これは常に某の勝利ゆえ、いつも愉快でござる!』
『てんめー…ouch!その顔やめッ……一応、写メ撮ってからな?』
『させるか』
『Noォウ!!』

『な、旦那?あんな顔続けてっと、こういう変態が生まれるんだ。罪だよ罪、可哀想でしょうが』
『?二人の際には、佐助も撮るではないか』

『猿テメェ…!!』









「…──あの男は弱者の面を被り、至るところで他人の宝を強奪している!あの悪賊を、何としても私は──」

「『奴は、とんでもないものを盗んでいきました』…か」
「はんッ!三成の心なんざ盗んで、何になる?」
「戯けたことを抜かすな官兵衛!去ねッ、目障りだ!」
「言ったの刑部──何故じゃあぁ!」

「まあ落ち着け、三成よ」

吉継は、くっくっと含み笑い、

「真田は、そう器用な男ではない(ぬしと同じくな)。もそっと見やればどうだ、その怒りも静まるやも知れぬ」

「何…?」

ピクッと耳が反応する三成。
官兵衛は、『刑部の言うことはすぐ聞く』と、悪態をついていたが。


「選挙の不正を取り締まる内に培われた、その諜報力。それを生かし、真田を密かに調べ上げるのよ」

「刑部…」

三成は、目が覚めたように呟くと、

「そうか……まずは、証拠固めからだな。私としたことが、冷静な判断を出来ずにいたようだ」


『そうと決まれば、覚悟していろ!必ず貴様を討ち果たしてやる…!』

声高に叫ぶ三成だが、楽しそうにする吉継と、微妙な顔でいる官兵衛には、やはり気付かないままなのだった。













三成はすぐに幸村の調査を始め、時間の許す限り彼の後を尾行、監視を行った。

吉継の言う通り、生活態度は真面目そのもので、周りの評価も悪くない。三成の気持ちも、少しずつ凪いできた頃、


(──あれは…)


昼休みの所用からの帰りに、幸村と政宗が中庭にいるのを見かけた。卓球のラケットとピンポン球で、羽根突きの真似事をしているようだ。

三成は木の陰に隠れ、彼らを見張った。


「そうら、頑張れよ幸村〜」
「ぬぉっ…!政宗殿、またそのような…!」

「Haha、動くねぇ…っ、nice volleyだぜ、dancing mouse?」
「ほっ、褒めてもごまかされませぬぞ!」
「(いや、からかってんだけど)」

今日のは勝負というよりお遊びらしく、二人は、仲良く楽しそうに戯れていた。


(……何だ、あれは)


三成の眉間に、深い皺が寄る。
調査によると、二人は友人同士でも、ライバル関係の方が強かったはずだ。なのに、あれではまるで、

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