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「んんっ……や、だめ……だってばぁ……」


 少女のか細く紡がれるその小さな唇に、赤い舌が這う。



「雛ちゃん、可愛い。拒否ってても、そんな顔されたら、誘ってるようにしか見えないよ? ──いただきまーす」


 少女の乳白色の首筋に鋭い牙が突き立てられ──真珠ほどのサイズの鮮血が溢れれば、それが零れないように少年の整った唇がそこに吸いつく。


「んっ、あ……レイ、く──んんっ!」


 まるで毒が全神経に回るように、首筋から甘美な熱が優しく侵入してきて、やがて浸透していく。
 そんな心地良さが雛の小さな体の中で暴れ、そして雛の中の大いなる快感を引きずり出す。……

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