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「大丈夫……ちゃんと気持ちいいからね……」


 ズッズッズッ……ズチュッズチュッ……ヌ゙ヂュッヌ゙ヂュッ……


 激動の中に項に、背中にキスを落とす優しさも入り交じっていてなんだか切ない。


「アッアッアッアッ! やっ激しっ、忍田さん速……速いっ……アッアッアッ」

「ん……ハァッハァッ、今日は結ちゃんを……めちゃくちゃにしたいんだっ……」


 パンッパンッパンッパンッ

 肉と肉とがぶつかり合う、汗をかいているせいでよりその音が軽くもあって粘っこく聴こえる。


「アッアッアッアッアッアッアッアッ」


 頭がクラクラして……チカチカ光って……真っ白になってって……何も考えられなくなっちゃうよぅ……。


「今日の結ちゃんは、いつもより何倍何十倍──何万倍も可愛いよ……!」

「アッ!? アッアッアッアッ──や、奥当たっ……当たって……! ァアアア〜……ッッ!」


 意識が飛んで──




「ん……」

「起きた? 結ちゃん」


 目を覚ますとぬっと忍田さんが現れ、「わぁっ!」と飛び起きてしまった。


「え……忍田さん!? ──あれっ、私、こんなところで寝て……!?」

「お……落ち着いて結ちゃん。ここ、俺の家だよ」


 はっと我に返ると、確かに今やすっかり見慣れた忍田さんのマンションの部屋だった。


「ここまで運んできたの、俺が」

「あ……そ、そうだったんですか……。今、何時ですか?」

「今? 16時だね」

「えっ!? 忍田さんお仕事は!?」

「帰ってきたんだよ。今日は仕事、午前までだったし」

「そ、そうだったんですか!?」

「うん。そうじゃなきゃ、潮まみれで仕事に出ることになってたしね?」

「えっ……! こ、こんなときに言わないでください……」

「はは、セックスのときなら問題ないってことかな?」

「ち、違……!」

「ごめんごめん、意地悪だったね。でもおかげで、いいセックスだったよ。ありがとう」

「う……」


 あんなに恥ずかしいエッチ、ありませんって……。


「また会社でセックスしようかなー?」

「それだけはやめてください!」

「そっか……残念」


 もうあんな恥ずかしい思いは勘弁です。


「でも──」

「ん?」

「あれぐらい激しくても……いいですよ?」

「え?」

「えっ? ──あ……あああああ! さ、さっきのは冗談で、本音じゃ……!」


 私ってば何を言っているんだろう!
 つい口に出たとはいえ、恥ずかしすぎる言葉を……!


「それって……もっとエロいことしていいってことだよね?」

「えっ……?」


 忍田さんはすっごくにっこりと、今まで見たことのない笑顔でそのまま近づいてきて──


「じゃ、遠慮なくもっとハードに行かせてもらうね」

「え……えぇぇえええぇ!?」


 ──これを機に、私は忍田さんに変なことを言うまいと心に決めました……。

To be continued...


第二部はヒロインの友人サイドになります。