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「も〜柴田さんのこと悪いふうに言わないでよね! 話はおもしろいし、かっこいいところもあるんだから!」

「あ、そ、そうなんですか……」

「いいなぁ、私もあやかりたいわ〜。──あっ、そういえば最近、チーフもなんか楽しそうだよね!」

「あぁ〜。確か、結ちゃんのお友達とよくラインしてるんだって?」

「そうなんですか!? って……んん〜? あれ……?」

「ど、どうしたんですか?」


 驚いたのもつかの間、突然表情が曇り出して首を傾げる。


「ん〜……いや、そういえばこの前、チーフが女性と楽しそうにホテルから出てきたの見たなぁって思って……」

「え……えぇえええ!?」


 えっ、立花さんが!?

 詳しく話を聞けば、その女性はきれいな人でファッションもきれいめだったらしく……もしかして、彼女とか──と……。


「うそ、立花さんが……?」


 まさかだとは思うのだけれど、しかし立花さんもイケメンだし優しいからモテないわけではない。
 実際、立花さん目当ての女性客もいるわけだし……。


「まさかねぇ……」

「私もいい人見つけたいなぁ〜」

「うんうん、恋愛はいいよ〜!」

「2人とも呑気でうらやましいです……」


 あとでそれとなく探りを入れてみよう……。


「そういえばぁ〜、結ちゃん!」

「えっ? な、なんですかっ?」


 自分の考えに耽っていると、真美さんが唐突に声をかけてきたので頓狂な声が出た。


「ん〜? 忍田さんってエッチ上手い!?」

「えっ? えぇえええぇぇ!? な、ななな、なんですか急に!」

「いやいや、やっぱり気になっちゃって。ほら、私も忍田さん狙ってたし、気になっちゃって」

「それ、私も気になります〜!」

「えっ? えぇ? そんなのわかりませんよぉ〜私、ほぼ初めてだし……」

「何言ってんの! 上手いかどうかなんて、イケるかイケないかどうかだけだよ!」

「い、イケ……!?」


 なんて直接的に訊いてくるんだ、この人は……!


「そ、そりゃあ……気持ちいい……です、けど……っ」


 は、恥ずかし〜!
 ぷしゅ〜と音が湧き出てくるのがわかるほど、顔が熱い。


「そうなんだ〜! 得意なテクとかあるわけ!?」

「て、テク!? も、もう勘弁してくださいぃ〜!」