「私の秘密」 - X2

 ………………



「アッ、アァンッ、真宙くッ……気持ち、イ……!」


 放課後の屋上、そこら辺の迫ってきた女の脚を広げて、淫乱に濡らしたやらしいソコに舌を入れ、肉壁に這わせる。


 普段ならあまりやらないクンニだが、どうしても確かめずにいられなかった俺は、女をイカせるためにしつこくソコを責め立てる。


 ああ、やっぱり……この匂いだ。


「アッ、アッッ、や──も、イカせてぇ……!」


 ──イカせねぇよ。


 女の「イカせて」という言葉は、俺に突っ込まれたいということだ。
 しかし、確認を終えた俺には発射す理由なんかない。
 つまりは、用済みだ。


 舌に加え、指を奥まで挿入すると、肥大化したクリを強く摘んでやる。
 そうしてやると、女の体は易々とその刺激を受け入れてビクビクッと大きく痙攣し、潮を吹きながら勝手にイった。


 女は迫ってきたくせには案外、体力はなく、そのまま深い睡眠に落ちていった。


「つまんねぇ女……」


 乱れた女を侮蔑を含めた嘲笑を浮かべ、見下ろす。


 どこぞのヤリマンかと思ったが、ただの欲求不満女か。

 俺はお前の性処理器じゃねぇぞ。


 ヤリ疲れた女を介抱することなくその場に放置し、昇降口に向かいながら、坂下のことを考える。


 匂っただけだから断定はできないが、少なからず愛液の匂いに近いことは判明した。
 しかし、あんな地味メガネっ子に限って相手なんか考えつかないし、かと言ってオナニー好きにも見えない……。


 でも、なあ……。


 俺はこう見えて鼻がいい方だ。
 嗅いだことのある匂いなら、大抵区別がついたりする。


「……って。何で、こんなマジに考えてんだよ、俺……」


 誰に言うわけでもなく、口から勝手に零れる本音が廊下に溶け込む。


 ホント、何で俺はこんなマジに考えているのか。


 自分でもよく判らないが、きっと坂下から匂ったあの匂いが、他の女とは違った気がしているからなのかもしれない。
 坂下の匂いはつーんとした嫌な感じのものではなく、どこか甘い……そんな匂いがした。


 ──確認、してみるか……。
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