「ウソでしょ!?」 - 06

 ──う……。

 全然、集中できないよぉ……。


 中断されて10分以上が経過したか、疼きが消えるはずもなく、私の集中力を削いでいく。
 山下君を横目で見ると、まるで何事もなかったように真剣な表情で板書している。
 その姿は本当にイケメンでカッコよくて……なんだかきれいだ。

 これで性格もよければ、王子様みたいに完璧なのに……。
 もちろん、そんなのは少女マンガの中だけだけど。


 何とかして、あと20分、乗り切ろう。
 そして、早く逃げよう!
 ぐずぐずしていたら、山下君にまた何かされるかもしれない……。


 シャーペンのボディを強く掴み、気合いを入れ直してノートに書き記していく。
 人は一度決断すればなせばなれる──そんな気がしてきた。


「っ!?」


 ──と、思ったのに。


「山下君……っ」


 私の決意をくじくように、山下君のシャーペンのノック部分が胸に当たる。
 板書しているのだから、接近してくる必要はない。
 これはまた……遊ばれている。


 山下君はシャーペンを揺らして、何度も胸に当てたあと、徐々に中心部分に近づいてきて……。


「あ……や……っ」


 忘れかけていた奥の疼きがぶり返し、体が熱くなる……。


「んん……っ」


 じん……っと胸の先が違和感を覚え、次第にノックのところが当たる度に感じてきてしまう……。

 恥ずかしい……よりにもよって、今日のブラの生地、すごい薄いのに。
 気づかれちゃ……。


「んっ……!」


 ぐりっと掠められ、ビクンッと大きく反応してしまった。
 それを承知して、揺らして当たる程度だったはずのシャーペンが今度は上下に擦られる。


「んん……んや……やぁ……ッ」


 奥……っ、すごいきゅんきゅん、する……っ!

 気持ちぃ……いい……。


 いつもだったら、授業中ずっとオモチャを使っているわけではないせいなのか、執拗に責められるとすごく感じてしまう。
 

「乳首、すげー勃ってる……」

「あ……あァ……ッ」


 そんなこと、言わないでぇ……イっちゃうよぅ……。