「俺かよ!?」 - 05

「はぁっ、はぁっ……」


 山下君は肩で息をしていた。


「山下君……っ」


 口の中、すっごい苦い……。

 でも──と思い、私は少しずつではあるが、口に残る液を飲み込んだ。


「山下君……っ?」


 山下君の目には涙が溜まっていて、どこか遠くを見つめていて……乱れた山下君はどこか色っぽかった。


「なん……だよ……」

「もう一回、していい……?」

「やめろ──」

「ご、ごめんなさい……」


 山下君はしばらくしてから、はぁーっと大きく深呼吸すると、ようやく私を見てくれた。


「少しは気が済んだか……?」

「えっ? あっ、はいっ……おかげで……!」

「うれしそうにすんなよ……」


 確かになんとなくもやもやしていた感じが抜け、どこか清々しさすらある。


「そうかよ……。じゃあ──」

「きゃあっ!?」


 山下君は私を下にさせて、私を見下ろす。


「今度こそ……俺の番だよな?」

「えっ……! あの……さっきのことは謝り──」

「はぁ? 気が済んだんだろ? だったら、俺も気が済むまで抱いてやるよ……」

「んっ……!」


 山下君は私と同じキスをし……私の胸をまさぐった。


「んんっ」


 ブラをつけていないせいで、よりダイレクトに感じてしまう……。


「んあぁっっ」


 ぎゅうぅぅっと胸の先を捻られ、思わず大きな声が出てしまった。


「ノーブラか……興奮するじゃん?」


 だったら──と言って、山下君はひたすらに乳頭を責め続けた。
 まるで、今までの分をお返しするように。


「やあぁっ! ごっ、ごめんなさっ……許し──ぁああっっ!」

「別に怒ってねぇけど? ただ……あれだけイカせてもらったんだ、たーんとお返ししてやらねぇとな?」

「やっ……! そ、そんなことい……ぃああぁっ!」


 山下君はもう片方を、服の上から甘噛みして、ぺろぺろと舐めた。
 今まで私に責められていたせいか、山下君はたっぷりと唾液を含ませて舐めていく。


「やっ……もっやめっ……!」

「まだダメだ……お前もしっかり俺をイカせてくれただろ?」


 さっきまで舐めていたほうを指に変更し、そして逆を舐める山下君。
 ぶるぶると舌に力を入れて舐められ……私はイってしまったのだった。