「──のカタチ」 - 11

 くにくにと優しいタッチではあったけれど、バイブで奥を刺激されているせいもあって、十分な刺激だった。
 おかげで、私は潮を吹いてしまった……。


「ん……ん……っ」

「あーあ……すげー潮……。びしょびしょだな」


 頭の中はすっかり真っ白で、山下君の笑い声も遠くに感じられた……。
 そんな中で、私は『もっと』とさらなる
快感を求めていた。


「なあ……奏?」


 息も絶え絶えで、涙ですっかり濡れた顔。
 涙でぐっしょり濡れた髪を山下君はそっと退かして、私の耳元で囁いた。


「次……何がいい?」


 山下君はまるで私の心なんかお見通しみたいに、優しく訊ねた。
 それだけ──たったそれだけのことで、私はうれしくなって、私の体もきゅぅんっと締まった。


「あ……山下……君の……が──ほしいぃ……っ」


 こんなバイブなんか早く引き抜いて、山下君ので……最後にイカせてほしい……。


「俺の、欲しい?」

「う……ん、ほしい……」


 きちんと自分の気持ちを伝えると、山下君が微笑んだ気がしたそのあと、山下君は私の頬にキスを落として、バイブを抜いた。


「ちゃんとイカせてやるから……」

「〜っっ!」


 山下君の熱いモノが入り、奥をどんどん突いた。
 エッチな音と、お腹の底に響くような激しい突きに、私は声を出すこともできない。


 こんなに気持ちいいこと……一人エッチだけでは味わえない。
 こんなに激しいエッチ……きっと知ることができなかったかもしれない……。


 そういう意味では、山下君に感謝するべきかもしれない。
 こんなこと、恥ずかしくて言えないけれど、やっぱり山下君でよかった──そう思える。


「……っ、……! っ……〜っっ──!」


 やっぱり、山下君のことが大好き……。
- ナノ -