「好きです」 - 09

 そして、山下君はその上……クリトリスを指で弾いた。
 ビリッと軽く電流のようなものが走って、「あぁんっ」と声が出る。


「すげぇよ、ココ。真っ赤になって、デカくなってる……」

「そ、そんなこと言わなくていい……っ」

「バーカ。そうやって恥ずかしがる奏が見てぇんだよ」

「い、意地悪……っ」

「今さらだろ?」


 その、真っ赤に肥大化したクリをべっと舐めたかと思えば、指で出入口を押し広げ、そのまま舌を差し入れた。


 中で蠢く山下君のそれは、中の液体を掻き回すようにして舐め尽くす。


「あっ、あァッ! ッあん、ア、アァっ……!」


 グプ……グチ グチュグヂュ………


 私の息遣いと、声と、水音だけがこの部屋を支配し、次第に私のすべてが性感帯みたいになって体のあちこちを刺激して敏感にしていく。


 体が、止まんない……。

 声も、エッチな音も、山下君の行動に合わせて動く私の体は私のものではないみたい……。


 このまま山下君に流されて、すべてが終わるのがエッチなんだ……。



「どんどん溢れてくる……ホント、エロい体してんな……」

「ひゃあっ」


 ふぅ、と息を吹きかけられ、ビクンッと大きくしなる。


「もう、終わりですか……?」

「あ? ──そんなわけねぇだろ……まだまだこれからだっての……」

「んっ!」


 私の液体をまとった唇が私の唇を覆う。
 少し粘着質で、ちょっぴり塩っけがあって……どこか甘い味がした。


「ん、んん……んむぅ……っ──んん!?」


 山下君のキスに夢中になっていると、今度は山下君の指が下に入ってきて、突然の圧迫感に驚く。


 クチュ……チュ チュッ……

 グチュ……グチ グチュグチュ……


 キスの音と指の動く音が同時に響いてくるし、キスと刺激されている気持ちよさが一緒に襲いかかってきて、ピクッピクッと小さく体が痙攣する。


「んっ、んん! んや、んっ、んんっっ」


 お腹の奥がむずむずする……いつもはそんなところに違和感を感じたことがなかったのに。
 私の体、どんどん変になってく……。


「んっ、……んん! んっ……ん〜っ!」


 小さかった波が突然大きくなって……私の体はビクンッと大きく震えたのだった。