「好きです」 - 08

「あ……!」


 山下君の手が私の胸を包んで揉みしだく。
 私の手がぎりぎり届いていないところを逆手にとって、優しく手を動かす。


「んん……っ」

「ほら……手、退かして」


 優しく言う山下君だが、私はそれでも退かすことができない。
 だから、山下君は諦めて強制的に外して、露わにされてしまう。


「隠す必要なんてねぇだろ……。こんなに綺麗なのに」

「そんなことないです……」


 恥ずかしくて、今度は自分の顔を隠す。
 だって、恥ずかしいぐらいに心臓はバクバク言って、山下君の視線が私の体に向いていると思うと……絶対に今、顔が真っ赤だ。


「今度は顔か? ──お前が見てねぇ間にどんどん先行くからな」


 チュゥ……と胸に吸いつく音がする。
 強く吸って、軽く吸って……まるで赤ちゃんがミルクを飲むようにして、私の胸の先が山下君の口の中へ含まれていくのが分かる。


「あぁ……、や、やだぁ……っ」


 下半身がむずむずする。
 奥の……奥のほうがすごくきゅうぅぅと締まって、それがはっきりと分かるように切なく何度も……。


 そして、やがてぺろぺろと舐めはじめ、山下君の舌のざらつきがはっきりと伝わって、さらに奥が締まる。


「あ……んっ、んん……っっ」


 ちゅぱっと最後に勢いよく吸いつかれた頃には、すっかり私の体は熱くなっていた。


「ん……っ、山下……くぅん……」

「何? そんなやらしい声出して……。誘ってんの?」


 チュッとまたキスを落とした山下君が次に起こした行動は、私の脚を立たせて折り曲げたこと。
 そして、その脚を広げる。
 すぐに何をされるかと察した私は、慌てて手を伸ばすけれど、その前に山下君はその手を取る。


「ここも恥ずかしい──なんて言わせねぇからな」

「ひゃあんっっ」


 つーと指で入口を撫でた山下君。
 そんなことで変な声が洩れてしまい、山下君が笑った。


「ひゃあんって……おもしれぇ」

「わ、笑わないで下さい……っ」

「お前だって、俺のこと笑っただろ。おあいこだ」