13叶う願い

 またその質問か──少し失望する。
 そうやって投げかけ、私が恥じらいでいつまでも答えない時間を与えて、あえて焦らすんだ。
 本当に最後まで優しくしてくれるつもりはないらしい。
 それでも──


 嬉しいなんて……私はつくづくダメな女。


「お願い……凌君の、ちょうだい──っ」

「判りました」


 あっさり答えた凌君の下着の中から、血管が幾筋も浮き出たモノが出てきて、思わず息を呑む。


 いくら、見て触れた回数が多くても、その瞬間を見ると怖くなってしまうもの。
 それでも逃げたりしないのは、相手がずっと待ち望んだ好きな人だから……。


「挿れますよ?」

「うん……来て──」


 そうやって声をかけてくれたのは、凌君の最低限の優しさか、もしくは最大限の優しさか。


 凌君の熱くなった肉棒が慎重に入ってくる。
 しかし、少ししたところで中で大きくなったそれに驚く。


「あ……!?」

「すみません……先生のが、すぐ絡みついてきて……ッ」


 そのせいか、さらにスピードを緩めてインサートしてくるものだから、待ちきれずに腰を揺らしてしまう。


「せんせッ……まだ、ちゃんと入ってないです、よ……っ」

「だってぇ……もう、待てない、よぅ……っ」


 それでも入っていくそれに、確かな存在を感じることができて嬉しい。


 しばらくすると、侵入してくる感じがなくなったことに気づき、凌君を見ると間近で微笑を浮かべていた。


「全部、入り──ました」

「お願い……動いて……?」

「まだダメです……おあずけされたあとは何倍も美味しいんですから……」


 凌君がキスしてくる最中、中がきゅうきゅう切なく締まって、私自身も早くとこいねがう。

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