05支配される高揚感

 いやいや言いながらも、私はゆっくりと脚を広げる。


 開脚すると、凌君に息を飲む音が聴こえる。
 それぐらい、保健室は静寂に包まれていた。
 まさに、この部屋は私と凌君だけの世界となっていたんだ。


「相変わらず、洪水ですね」


 触られてもいないのに、凌君の声を、言葉を聞いただけで、熱い息が洩れる。


 もっと責めてほしい。
 その手で触れてくれないなら、せめて言葉で、もっと……。


 洪水となっている下半身を、秘裂の部分を下着の上から指を滑らせるように上下させる。
 その度にピチャピチャ──と卑猥な水音と、気持ちが高揚していくにつれて荒くなる呼吸音が部屋によく響く。


「あっ……、あっ、んん……!」

「先生、ホントにエロい……」


 凌君の熱視線を浴びているそこが次第に熱を持っていく。


 自分を慰めているところを凌君に見られている。
 あの大好きな彼に見られている、快感──。


 今、起きている全てをずっと待ち望んでいた。
 自分で触っているのに、言葉で身も心も犯され、彼にハマっていくこの瞬間を、私はずっと待っていた……!


 夢想が現実になって、気が狂いそうなくらい舞い上がっている。
 でも、凌君にこんな自分を知られてはいけない……。
 それなのにこんな状況でさえ、スリルだと感じている。


 下着を脱ぎ、直接指を入れる。

 出し入れする度に、期待で溢れた愛液が床にポタポタ零れる。


「すごいびちゃびちゃ……。先生、濡れすぎ」

「あっ、あっ! だって、気持ちいいっ……」


 全部、凌君のせいでこんなに感じて溢れちゃってるの。

 だから、お願い。

 早く私を犯して……。

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