17息吹

「ほら……やっぱり感じてた。生徒に犯されてるのに濡れてるなんて、変態ですね?」


 ぐりぐりと指でアソコを刺激すると、さらに濡れていくのが判る。


「ひやっ!? ち、違うのっ……違っ……ああっ! お願っ、そこだけはダメ、ダメえ……!!」

「まだダメって言うんですか? 強情なんですね……それって、逆効果ですよ」


 ダメと言われるほど、立ち入り禁止の看板を越えたくなるのが人の性質みたいなもの。
 Sな人ほど、その性質に従順なんだ。


 下着のゴムに指をかけて引き下げると、透明よりは少し濁った液体が糸を引いている。
 こんなに感じているのかと思うと、本当に犯している気分が味わえない。


「すごいですね。糸引いてる。犯されてる実感あります?」

「あ、あるよっ……」

「ふーん?」


 どうも信憑性がない。
 さっきから嫌だと言っているのとは裏腹に、この感じ方は異常な気もする。
 それは先生が敏感だから?
 先生が淫乱だから?


 下着を脱がし終え、直接中に指を入れていくと、先生が悲鳴を上げる。


 それにしても狭い気がする。
 もう少し広がっていると思っていたのに、余裕がない。
 まさか……?


「先生って、処女なんですか?」

「えっ!!」


 は?
 何だ、その驚きようは。
 まさか、本当に処女……?


 俺がきょとんとしていると、赤城先生の顔が茹で蛸より赤み、口をぱくぱくさせた。


 この反応は間違いない。

 嘘だろ?

 アラサーになって、処女って。


「し、仕方ないでしょ? 私、どうしてもこの仕事をやりたいって、小さい頃から思って……。一応、経験だってあるよ!? でも、最後までしてもらえなくて……」


 先生は必死に弁明していた。
 あまりにも必死すぎて、かけてやれる声さえなく。


 男性と付き合った経験はあるが、セックスに関してはほぼ経験がないに等しいらしい。
 つまりは、俺もその貴重な男性ということか。


 俺はつい笑ってしまう。
 だって、そうだろ?
 先生の純粋さを壊すことも、俺好みの体に開発することだってできるんだから。
 こんな、先が楽しみすぎるのに、笑わずにはいられない。


「成瀬君……?」

 突然、笑いだした俺に怪訝な表情を浮かべる。
 その呼びかけにはたと我に帰り、深呼吸して心を落ち着かせた。


「すみません、つい……」


 いいこと、聞いちゃったな……。


 だったら、これはチャンス。
 この好機を有効活用しないわけには余計、いかなくなったということ。

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