「せーいち」
「なんだい?」
甘ったるい目線を俺に向ける彼女は、可愛らしかった。彼女のその清楚な外見と、俺が開発して敏感に育った体、そのギャップがたまらない。
「黙ってちゃわからないよ」
優しく、優しく言ってやる。彼女は俺と向かい合うように俺のふとももの上に腰をおろしている。なんだかもじもじする様子が、本当に可愛い。きっと他の部員が見たらびっくりするんだろうな、いつもはあんなに強気な彼女が、こんな風にただの女の子になってしまうんだから。
「……え、っちしたい」
小さく口を開いて、まるで空気に溶けて行ってしまいそうな声で呟く彼女。そんな真っ赤になって言われたら、意地悪したくなっちゃうなぁ。
「ふふ、じゃあ真田のところにでも行っておいでよ。今は一人でメニュー作ってると思うから」
「っ……違う……っ!」
「何が違うの、言ってみなよ」
大きな瞳に涙をいっぱいためて、ああ、今にも泣いてしまいそうだ。ぞくぞくする。
「せーいちと、したいの……っ!」
絞り出した声に、俺の下半身は反応しかけている。出会ったころは普通の女の子だったに、俺のせいで彼女はこんなにえっちが大好きな淫乱になってしまった。もともとそうするつもりで捕まえたんだけど。
「でも、まだ俺が言ったこと、ちゃあんと出来てないよね?」
「……うん」
そう、俺は彼女、なまえに試練を出していた。テニス部レギュラーと、一回ずつセックスをすること、それを言った時、彼女は絶望に満ちたような表情を見せたが、意外とうまくいっているようだった。
「まだ仁王と丸井と柳だけだっけ?」
圧力をかけながら聞けば、なまえは申し訳なさそうにうなづいた。涙がぽつりと俺の制服に落ちた。ああ、なんて可愛いんだろう。
「わかってるなら早く他の奴らとヤってきなよ」
「だ、だって……っ」
「何?」
「だって皆、気持ちよくないんだもん……!」
ふふ、いいね、その表情。携帯で写メして待ち受けにしようかな。仁王や丸井達が見たらどう思うかな、襲われちゃうんじゃないかな。あぁ、それを横から見ているのもいいかもしれない。他の男に泣かされながら俺の名前を呼んで、助けを求める彼女はとっても可愛らしいはずだ。
「せーいちが、いいの……っ」
……あぁ、やっぱり駄目だ。なまえのこんなところ、他の男に見せるなんてもったいなすぎる。
「じゃあいいよ、俺とセックスしようか」
久しぶりの彼女との行為は、この世のどんな出来事よりも幸福で、気持ちが良かった。泣きながらヨがる彼女を、部活の時間と家に帰ってから、4回抱いた。
(男の子って、皆単純)