白石もとい変態エクスタシー(あれ逆?)を蹴り飛ばしてから足も痛くなりました、死ね。
しかしね、私にはマネージャー業が今日もあるわけなのです。こうして下腹部が悲鳴をあげていようとも、私に休む暇はありません。

「センパイ」

洗濯ものを干すのも重労働です。まぁこれも可愛い可愛い金ちゃんとその他後輩のためだったら頑張れる。

「センパイ」

ああ、ミステイク。後輩にも駄目なのがいました。こいつのためになることなんて、総理大臣が土下座しても嫌。腹が痛い。

「センパイ、いい加減こっち向かんと犯「なんでしょうか財前君」

恐ろしいこと言わないでください。ホントあんた、ホントに後輩なわけ!? そんな風に思いながらも私が素直に後ろを向いてしまうのは、こいつに前科があるからである。ホントにやりますよ、こいつ。

「今日生理っすか」
「ねぇねぇそれさぁ、普通聞かないよね。あんたがなんであんなにモテるのか私にはまったくもってわからないんだけど」
「ふ、僻みすか」

あああこの涼しい顔はさらに生理痛を倍増させることがわかりました。ってことで私はここにいたらいけない。だって金ちゃん(とその他後輩たち)が私のことを待ってるんだもの!いや特に待ってないと思うけど。

「センパイ」
「……」
「センパイ」
「……」
「無視すんなや」

早く、何としてでもこいつの傍から離れなければ。さっきから収まってきたばずの生理痛が再来してきている。パターン青、使徒です!みたいなねあはははは。この場合使途は君なんだよ財前君。

「じゃっ」

洗濯ものを干し終わった私は、籠を片手に財前の前を通り過ぎる。出来るだけ早足で。こいつと関わったら碌な事が無いのは分かっているし、これ以上生理痛を悪化させるのも御免だからだ。

「ちょ」
「え?」

財前が珍しく焦った声を出したので少しいい気になったのだ。なぜか一歩だけ、本当に一歩だけ立ち止ってしまったのだ。私が振り向いたとき、財前はなぜか私に向かって体を傾けている途中で、ああ、こいつ転ぶんだな、と0.005秒の間にふと思った。

「え」

財前が地面に倒れ込む前に反射的に伸ばした手が、私のジャージのズボンに引っかかった。そのまま財前の手は落ちていき、地面に着くと、彼の身体を支える軸になる。運よく財前はしゃがむような体制で立て直したけれど、財前の手に持って行かれた私のジャージは思い切りずりさがっていて。

「あ」

財前の声である。しゃがみ込んだ財前の目の前には、私の、ぱ、ぱ、ぱ、ぱんつ。しかも女の子の日用ので、でかぱんである。財前の視線が上に上がり、私の目に向けられたとき。

「ああああああああああああああ」
「いだっ」

振り上げられた拳は思い切り財前の頭部にぶつかる。痛い。手が痛い。

「ほんとに!結構!まじで!ふざけんな!」

やっぱりそこからは早くて、不可抗力で脱がされてしまったズボンを思い切り引っ張って元の状態に戻した。そしてうずくまって頭を押さえる財前に唾を吐く。もう、ほんとそのまま土にかえれよ!

ラッキースケベは絶滅しろ!


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