『ほっ…とおっ!』




待機所の一角で棚の上の資料と格闘するゆな。

決して高くない身長で目一杯背伸びをするが、資料には指先すらかすらない。




「届いてねぇぞ」


『うるさい!』




懸命に背伸びをするゆなを視界に捉えながらも決して手伝ってやらぬ男はゆなの上司、うちはサスケ。




『ぎゃああああ!!』




やっとの思いで指先を掠めた資料は、周辺の資料と共にゆなに降り注ぐ。




「…大丈夫か?」




なかなか落ちてこない資料を不審に思い目を開けると、一人の青年がゆなの頭上で資料を受け止めている。




「相変わらずドジだな、気を付けろよ」


『ダイちゃん!』




資料を受け止めていたのはゆなの幼馴染みの榊原ダイチ。

ゆなとはアカデミーの同期で幼馴染。下忍時代はスリーマンセルを組んでいた。




『いつ帰ってきたの!?』


「今朝、ゆなのこと驚かしてやろうと思って」




言いながらダイチは雪崩を起こした資料を片付けていく。長らく里外の任務に出ていた彼とは久々の再会だ。




「お前特別上忍になったんだってな」


『うん!』


「………」




にこにことダイチと話すゆなを見たサスケは、座っていたソファーから立ち上がる。




「置いてくぞ」


『ちょ、待ってくださいよー!』




ゆなはダイチに別れを告げ慌ててサスケを追いかける。




「…わかりやす」




待機所を出るサスケを見て、ダイチは小さく呟いた。






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