『………』
「………」
うちは先輩の追求を、結局私は「何もない」の一点張りで乗り切った。
しかしその後うちは先輩は機嫌を損ねたのか、私とは目も合わせないし必要最小限しか口も開かない。
もともと口数の多い人ではないが、いかにも不機嫌ですと背中に書いてあるうちは先輩との任務は、今の私には拷問でしかない。
「報告書は出しておく。先に帰れ」
冷たく言い放つうちは先輩に小さく返事をし、私は上忍待機室へと向かった。
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『ダイちゃん』
目的の人物を見つけ、ゆなは眉をしかめてその人物の名を呼ぶ。
「よ、ゆな。任務終わったのか?」
『うちは先輩に何か言ったでしょ』
「何が?」
『ダイちゃんしかいないでしょ』
ゆなは盛大な溜め息を吐きダイチの前に腰掛ける。
『ダイちゃんのせいでうちは先輩が口利いてくれない』
「もとはと言えばサスケさんのせいだろ」
『それもそうだけど…』
「相談したくねぇって言うならしなくてもいいけど、事が大きくなる前に片付けろよ」
特別上忍ともなれば責任のある立場…怪我でもすれば里の戦力に関わる。
現に相手はクナイも持ち出している。早急に事を治めることが望ましいだろう。
『わかってる』
ゆなは自分に言い聞かせるように呟き、ダイチから視線を逸らした。
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