「何だァ?こりゃあ」
 
 
「御一新で城が廃れた後、あんまり辺鄙な場所なので捨て置かれて忘れられたという所か」


「気に食わねェぜ。鬼の野郎が殿様気分でいやがんのはよォ」


『(不死川さんと一緒に任務なんて…!今日はついてる!)』
 
 
 
 
柱である実弥と小芭内を先頭に、古く廃れた城を見上げる愛梨達。
 
近くの里で人攫いの被害が出ており、その犯人である兄が最後に目撃されたのがこの城だ。




「里の者があそこへ連れて行かれたというのは確かなのか?」


「はい。昨晩天守閣まで追跡しましたが見当たらず」


「消えるわきゃねェだろ馬鹿が。簡単にまかれやがって」


『(バカって言われた!きゃー!)』




不死川の背中を見つめ、その言葉に胸をときめかせる愛梨は他の4人に比べて1人緊張感に欠けている。




「で?今日また一人女性が姿を消した」


「はい」


「栗栖、お前がいながらなぜこんなことが起こる」


『申し訳ありません。昨夜到着して城内を確認しましたが、鬼だけでなく人が殺された形跡もありませんでした』


「見間違えたんじゃねーのか?」


「そんなはずは…確かに城に入る姿を見ました」




すると小芭内が、少し離れた場所に女を抱えた鬼の背中を発見する。




「どうやら、手遅れと決まった訳ではなさそうだ」


「ヤロー!」




不死川の声を合図に地面を蹴る5人。鬼は足速に城の中へと姿を消し、5人は慎重にその足取りを追って城の中へと入った。








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