私の仕事は、たまにナルトの家に行ってご飯のおすそわけをすること。この間は肉とたまねぎの炒めもの、今日は肉じゃが。毎日毎日ラーメンじゃ栄養が偏っちゃうからね、毎回持ってきてくれる料理を綺麗に平らげてしまうナルトを見て嬉しくて、私の顔が綻んでしまうのが日常だ。





「あれ?」




今日も肉じゃがをおすそわけにナルトの家へとやってきた。けれど、いつもと違ったのは机の上に置かれたもの。綺麗な音をたててラーメンをすするナルトは平然と食べていて…って、ラーメン食べてたら肉じゃがの意味ないじゃない。




「野菜…?」

「あぁ!野菜も毎日食べるって母ちゃんと約束したんだってばよ!」




ナルトから親の話なんて聞いたことがなかったし、私からも追求しなかった。聞いたところでナルトが変わることはないけど、本当は寂しいんじゃないかって。こうしてナルトの口から出た母親の言葉が、ものすごく重みを感じる。母親って偉大だなぁって。




「だから毎日作ってくれよな!」




勿論です。ナルトの笑った顔が私の顔を笑わせてくれるなんて、この子はまだ知らないんだろうな。






新婚さんみたいだねって思ったのは秘密だ。


20100814
WJ36.37号を見ての執筆


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -