※STORONG WORLD後のお話




ナミは可愛い。とにかく可愛い。目はおっきくてまつげも長くて可愛いのに手配書みたいにセクシーな瞬間もあるのだ。ボインだし…あぁ羨ましい。この間、オレンジ色の髪の毛を2つ結びにしたあの時はやばかった。おまけにナミの航海術は私たちを幾度となく助けた。なんていうか、本当すごい。




「やっぱり連れ去られるのはナミで決定だね。さすがナミちゃん」


「…何言ってんのアンタ」


「ナミはさすが可愛いからヒロインだねって話」


「否定はしないわ。ありがとう」




ぶはっ!そんなナミちゃんも可愛すぎる!大体こんな男所帯にいながらどうして誰もナミに恋しないんだろう。サンジさんは除外して。…あ、怖いからかなるほど。


ポツリ、羨ましいなと呟いたら怪訝そうなナミの顔が私を見つめる。




「私がどんな思いで連れ去られたのか知らないのにそんな事言わないでちょうだい」


「私がどんな形で助けに行ったか知らないのにそんな事言わないでちょうだい」


「…あら、それはどんな形?」




本当思い出すだけで悲惨な姿が思い出される。
かっこよくナミを助けに行ったのに、ドジこいて転んじゃって襲われそうになったとこをロビンに助けてもらったの。それから私は戦うよりも逃げることに必死だった。




「苦労したのね」


「そりゃあまあ」


「ロビンってとこが良いわ。可愛いクルーが襲われそうになってんのにうちの男共は何やってんのかしら」


「ほんとね!ロビンは誰よりかっこいいよ、クールビューティー!」


「良かったわね、羨ましいわ」


「どこが。こんな思いするなら1回くらい連れ去られたいよ」


「じゃあ次はなまえの番ね」


「それは嫌だなぁ、連れ去られたくはない」


「あら、じゃあ次は誰かしら?」


「ナミでいいよ」


「冗談やめて。…そうね、ウソップなんてどうかしら」


「あぁそれ良いね!」


「ふふ、今度は私も参戦ね」


「ナミちゃん私を守ってね」


「アンタが私を守らないでどうするのよ」




やっぱり私には、守られるよりも守っていきたいタイプなんだなぁって思った。いつの間にか守られてるって、そんなの知らないんだけどね!

一緒に逃げるわよ、なんていうナミの顔はいつものように輝いていた。



20100702

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